非正規雇用で働く女性の平均個人年収は「167.9万円」…週40時間以上のフルタイムで働いても「250.6万円」

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全国の非正規雇用(有期契約社員/嘱託社員、臨時/非常勤公務員、派遣社員、パートタイマー、アルバイト)で働く20歳~59歳の女性1000人を対象に、「非正規雇用で働く女性に関する調査」を実施したところ、個人年収の平均は「167.9万円」でした。また、フルタイム(週40時間以上)で働く人の平均は「250.6万円」だったそうです。

日本労働組合総連合会が、2022年2月に実施した調査です。

「現在の主な仕事の雇用形態」を聞いたところ、「パートタイマー」(60.0%)、「アルバイト」(17.4%)、「派遣社員」(11.5%)となりました。また、週の労働時間別にみると、35時間未満の層では、「パートタイマー」(70.5%)が大多数となった一方、35時間以上の層では、「パートタイマー」(42.1%)、「派遣社員」(23.0%)という結果でした。また、「初職(学校卒業後に初めて就いた仕事)の雇用形態」は、「正規雇用」(52.7%)、「非正規雇用」(46.1%)という結果だったそうです。

「平均的な1週間の労働時間(残業含む)」を聞いたところ、「20~30時間未満」(21.3%)、「10~20時間未満」(19.1%)となり、「35時間以上」は30.4%、「40時間以上」は16.3%となりました。「35時間以上」を雇用形態別にみると、「派遣社員」(60.8%)、「有期契約・嘱託社員」(55.0%)、となった一方で、「アルバイト」(26.4%)、「パートタイマー」(21.3%)という結果だったそうです。

「配偶者(事実婚・同性パートナーを含む)/子の有無」を初職の雇用形態別にみると、正規雇用では「いる」(63.6%/57.7%)、「いない」(36.4%/42.3%)となり、非正規雇用では「いる」(34.1%/33.2%)、「いない」(65.9%/66.8%)と、初職の雇用形態で配偶者・子がいる人の割合に大きな差がみられたそうです。

「現在の仕事の職種」を聞いたところ、「販売・接客・サービス職」(43.0%)、「事務職」(19.6%)と続きました。週の労働時間別にみると、35時間未満・35時間以上の層ともに、「販売・接客・サービス職」(46.5%・37.2%)が最多でした。

また、「仕事のかけもち状態」については、「している」(20.6%)、「していない」(79.4%)となり、前回(2017年)調査と比較すると、「している」は、5.8ポイント上昇したそうです。

「今の就業形態(非正規雇用)を選んだ理由」を聞いたところ、「ある程度労働時間・労働日を選べる」(39.0%)、「通勤時間が短い」(24.5%)、「家事に時間が必要」(20.4%)といった回答が続きました。

配偶者・子の有無別にみると、「家事に時間が必要だから」「育児や介護に時間が必要だから」では配偶者・子がいる人のほうが高くなりました。また、雇用形態別にみると、派遣社員・パートタイマー・アルバイトでは「ある程度労働時間・労働日を選べる」(31.1%・40.8%・44.8%)が最も高く、有期契約・嘱託社員では「正社員・正規職員として働けるところがなかった」(31.5%)が最も高くなりました。他方で、週の労働時間別にみると、35時間未満の人では「家事に時間が必要」(27.8%)、「育児や介護に時間が必要」(18.5%)が高く、35時間以上の人では「正社員・正規職員として働けるところがなかった」(19.4%)が高かったそうです。

「個人年収」について聞いたところ、「100万円~199万円」(35.0%)、「100万円未満」(31.1%)、「200万円~299万円」(25.5%)、「300万円以上」(8.4%)といった回答が続き、平均は「167.9万円」でした。

雇用形態別にみると、有期契約/嘱託社員、派遣社員では「200万円~299万円」(52.8%・55.7%)が最多回答となり、平均は有期契約/嘱託社員が「268.0万円」、派遣社員が255.2万円だった一方で、パートタイマーとアルバイトでは「100万円~199万円」(40.7%・36.8%)が最多回答で、平均はパートタイマーが「137.3万円」、アルバイトが「152.3万円」でした。

また、主な家計収入別にみると、主な家計収入が「自分の勤労収入」という人では、平均は「214.2万円」となり、週の労働時間別にみると、フルタイム(週40時間以上)の人では平均は「250.6万円」だったそうです。

「経済的ゆとりの有無」について聞いたところ、「ゆとりがある」(3.6%)、「ある程度ゆとりがある」(22.1%)を合算した「ゆとりがある(計)」は25.7%で、「あまりゆとりがない」(38.4%)、「まったくゆとりがない」(28.5%)を合算した「ゆとりがない(計)」は66.9%でした。

主な家計収入別にみると、「自分の勤労収入」では、「ゆとりがない(計)」(76.3%)となり、「配偶者の勤労収入」、「配偶者以外の家族の勤労収入」の「ゆとりがない(計)」(66.4%・65.2%)と比べて10ポイント前後高くなったそうです。また、配偶者・子の有無別にみると、シングルマザー(子いる・配偶者いない)では、「ゆとりがある(計)」は13.0%にとどまったそうです。

「時間的ゆとり」について聞いたところ、「ゆとりがある」(12.2%)、「ある程度ゆとりがある」(43.3%)を合算した「ゆとりがある(計)」は55.5%で、「あまりゆとりがない」(26.4%)、「まったくゆとりがない」(11.6%)を合算した「ゆとりがない(計)」は38.0%でした。

子の有無別にみると、子がいる人では「ゆとりがない(計)」が44.9%と、子がいない人(32.0%)と比べて高くなりました。また、シングルマザー(子いる・配偶者いない)では「ゆとりがない(計)」は55.1%でした。一方、同居家族別にみると、18歳未満の子と同居している人では「ゆとりがない(計)」は52.8%だったそうです。

「日頃生活をしていて感じる不安」を聞いたところ、「生活の維持、収入」(57.6%)、「老後の生活」(54.8%)、「健康」(38.7%)、「仕事」(36.1%)、「親などの世話・介護・支援・生活の維持」(30.7%)といった回答が続きました。

年代別にみると、「仕事」への不安が若いほど高く、「老後の生活」「健康」「親などの世話・介護・支援・生活の維持」では、年齢が上がるほど高くなりました。また、配偶者・子の有無別にみると、配偶者がいない人では「独身であること」(28.2%)、子がいる人では「育児・教育」(40.0%)という結果だったそうです。

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