「猫のいない生活は考えられない」 ペットロスに陥った夫妻、猫カフェのインスタで一目惚れした猫が大切な家族に

渡辺 陽 渡辺 陽

母猫も子猫もいらない

マアムちゃん(2歳・メス)は、沖縄県のある人が飼っていた。その飼い主は8匹の猫を飼っていたがどの猫も不妊手術をしていなかった。そして、マアムちゃんが妊娠、出産したので「猫を引き取ってほしい」と保護団体に引き取りを依頼してきたのだという。団体は子猫だけ引き取るつもりだったが、「母猫ごといらないから連れて行って」と言われて、母子ともに引き取ったのだという。

マアムちゃんが出産したのはこれが初めてではなかった。以前にも同じ人から引き取り依頼があり、その時に飼い主に不妊手術をするよう注意をしたが聞き入れられることがなかった。マアムちゃんは2度か3度出産したそうだ。

その後、マアムちゃんは猫カフェで子育てをして、子育てが終わった頃、系列の猫カフェの東京店に移動。里親を募集したという。名前は母子ともにお菓子シリーズの名前が付けられた。「マアムちゃん」はカントリーマアムにちなんでいる。

また保護猫を迎えよう

東京都に住むSさんは、先代猫(保護猫)が病気で亡くなり、ペットロスに陥った。「心にぽっかり穴が開いたような状態が続いていましたが、やはり猫のいない生活は考えられず、また保護猫をお迎えすることにしました」。譲渡会に行ったり里親募集サイトで応募したりしたが、なかなかご縁に恵まれず、そんな時たまたま猫カフェのインスタグラムで見つけたのがマアムちゃんだった。2020年4月、一目惚れしたSさんは、マアムちゃんにすぐに会いに行った。

4月28日、Sさんはマアムちゃんを迎えた。名前は、マアム=お母さんという意味なのでピッタリだと思い、そのままにしたという。

マアムは大切な家族

マアムちゃんは本当にビビりな性格で、シェルターや猫カフェで、ケージから出てフロアを歩いたことがなかった。「うちに来てからも知らない場所に来た不安からか、夜鳴きが2週間くらい毎晩続いた」。Sさんは最初はどうなるか不安だったが、「絶対にマアムを幸せにする」と決めていたので、「ここが新しいおうちだよ。怖がらなくて大丈夫だよ」と毎日話しかけた。初めはほとんどの時間をケージの中で過ごしていたが、徐々に家の中を探検し始め、今ではすっかり慣れて家中どこでも自由に走り回っている。

Sさん夫妻にとってマアムちゃんは大切な家族。目に入れても痛くないくらい可愛くて愛おしい存在。「その可愛らしい姿に毎日癒されています。お世話をしている時間が本当に楽しくて、マアムがいてくれるから毎日頑張ろうと思えます」。マアムと一緒に保護された子供たちもみんな里親さんの元で幸せに暮らしているそうだ。

「保護からうちに来るまで、マアムに携わってくださったすべての人に感謝しています。ずっとのおうちを探している保護猫さんがまだまだ沢山います。1匹でも多くの猫ちゃんに幸せになってほしいと願っています」

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