学級閉鎖で教室に飾られずに終わった小6の卒業カウントダウンの絵 「良かったら見てってください…」父親がTwitterで公開

黒川 裕生 黒川 裕生

東京都や大阪府、愛知県など18都道府県で適用中の「まん延防止等重点措置」が、3月21日で全面解除されます。新型コロナウイルスの第6波では学級閉鎖や休校が全国で相次ぎ、子供たちの学校生活に大きな影響が広がりました。この3月にも、教室に飾る卒業カウントダウンのイラストを頑張って描いた小学6年生の女の子が、学級閉鎖によって掲示されないまま卒業の日を迎えることになったという出来事が。Twitterに「良かったら見てってください」と娘さんの絵を投稿していたお父さんに話を聞きました。…ていうか、小6にしてはちょっと上手すぎじゃないですか!?

イラスト掲示のタイミングで学級閉鎖に

「私事で恐縮ですが……

 小6娘がめっちゃ頑張って描いてた卒業カウントダウンの絵が、学級閉鎖により教室に張り出されることなく役目を終えてしまいまして……

 良かったら見てってください……」

そう投稿したおおくぼさんの娘さんが通う小学校の卒業式は、3月24日。しかし娘さんのクラスは3月15日から19日まで学級閉鎖になってしまいました。

卒業を前に、クラスでは1人1枚ずつ「卒業カウントダウン」の絵を描いて、32日前から順番に教室に張り出す企画がスタート。普段から絵を描くことが好きだというおおくぼさんの娘さんは、かなり力を入れて作品を仕上げたそうです。色とりどりの花の中で、犬や猫と戯れる女の子たち。未来への明るい希望を感じさせる絵の中には、「卒業まであと4日」という文字も書かれています。

「ちょうど自分の掲載の番が回ってくるタイミングで学級閉鎖となり、娘の中には『仕方ないもんなあ』という気持ちと、『でも張り出されたかったな』という気持ちがあるみたいです。本人は『仕方ないし』と言っていますが、親の目線ではかなり落ち込んでいるように見えました」(おおくぼさん)

コロナ禍によって、卒業前の最後の日々が不本意な形になってしまった人は、おおくぼさんの娘さん以外にもきっとたくさんいるはずです。「娘さんや、同じような経験をした人たちにどんな言葉を贈りたいですか」とおおくぼさんに聞いてみました。

「かけがえのない大事な時間や機会を理不尽に奪われ、本来なら体験できたことを体験できずに悔しいことも多いかと思います。でも、どうか奪われた時間ばかりにとらわれるのではなく、楽しむことにも目を向けてほしいです。今できることはたくさんあります。腐らず楽しみましょう!」

娘さんの画力を伸ばした“英才教育”!?

それにしても、小学生離れした娘さんの画力はどのように養われたのでしょうか。兵庫県三田市でヘアサロン「Hair&Spa Paleana」を営んでいるおおくぼさん。ご自身は「週刊少年ジャンプ」の漫画やゲームなどが相当お好きなようですが…?

「娘はもともと小さい頃からお絵描きが好きでしたが、ぼく自身がもともと絵を描くことが好きなため、一緒に絵を描いたり、描き方を教えたりすることが多かったように思います」

「小学1年生の頃にバラやひらひらのレースの描き方を教えたところ、あまりにもスムーズに真似をして上手く描いたので、自由帳やコピー用紙は気にせずどんどん使っていいという方針にしました。数百枚のコピー用紙もすぐになくなるペースで絵を描いています。見ていて面白いので漫画家の道具なども購入して渡したりしました。途中からは教えるレベルではなくなってしまいましたが…(笑)」

「漫画を読むのも好きなので娘とは普段からかっこいい構図など漫画の絵の部分にフォーカスして話すこともあります」

そうして着々と画力を上げていった娘さん、今回の絵に関しては「今の自分が描ける一番いい絵を描こう」と考えて取り組んだそうです。残念ながら、教室でクラスのみんなに見てもらうことは叶いませんでしたが、Twitterを通じて驚くほど多くの人に届いたようですよ。せめて卒業式は、良い思い出になりますように。

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