「まだまともに歩けないような人がリードを持つのが不服だそうです」とつぶやき、1枚の写真をツイッターに投稿した、犬のたこちゃん さん(@takochan_aus)。そこに写っていたのは、やっと歩き始めたばかりの赤ちゃんが得意げにリードを持つ姿……を見つめるラブラドールレトリバーの不服そうなお顔!
「いやww顔www」「10年早いっつーの、の顔ww」と、爆笑のリプライが多数寄せられた不服顔のワンちゃんと赤ちゃんについて、投稿者にお話を聞きました。
犬「だって俺動いたらこの子転んで泣くじゃないですか」
「『お前まだ歩けへんやんけ…』って顔めっちゃ可愛いです」「『ちょっ おまっ…あかちゃんやんけ』ってなとこでしょうか」と、ネットを爆笑させた不服そうなお顔をしていたワンちゃんは、2歳になるラブラドールレトリバーの男の子、たこちゃん。たこちゃんのリードを得意げに持っていたのは、投稿者さんのお子さんで、やっと歩き始めたばかりの赤ちゃんです。
投稿者さんはオーストラリアのメルボルン在住の、もとトリマーさん。ブログやインスタ、YouTubeチャンネルなどを通じて、愛犬、たこちゃんの様子やオーストラリアの犬事情、もとトリマーさんならではの犬情報について、楽しくわかりやすく発信されています。
ラブラドール犬は、盲導犬や介助犬、救助犬などとしても活躍する、利口で優しい犬種です。もちろん、投稿者さんは犬のことをよく知る、もとトリマーさん。安全のため、大事な赤ちゃんとたこちゃんが一緒にいるときは、つねに細心の注意を払っていらっしゃいます。
「犬『だって俺動いたらこの子転んで泣くじゃないですか』」「んもーー、しょうがないなぁ。お兄ちゃんするのもたいへんなんだぞー」と、たこちゃんの心の声を代弁するリプライも寄せられた、不服そうな顔をしながらも幼い弟を見守っていたラブラドール犬と赤ちゃん。その優しい関係について、投稿者さんにお話を伺いました。
「面白い弟」と「大きなお友だち」
ーー赤ちゃんの得意げな様子と、それを見つめるたこちゃんの困り顔が最高ですね。
「休日のお昼過ぎ、天気が良かったので私(たこちゃんママ)と旦那(たこちゃんパパ)、赤ちゃん、たこちゃんの3人と1匹で、近所の公園まで散歩に出かけました。たこちゃんにハーネスとリードを付け、出かける準備をしていたら、赤ちゃんがスッとリードを取り、たこちゃんを散歩させようとしました。
赤ちゃんは最近よく私の真似をしたがるので、普段私がリードを持って散歩をする姿を真似たのだと思います。赤ちゃんは散歩させている気満々で、とっても得意げな表情をしていました。初めてのことだったので、赤ちゃんの成長が嬉しかったのと、たこちゃんの表情があまりにも露骨で面白かったので、急いで写真を撮りました!」
ーーツイッターやインスタのお写真を拝見していると、たこちゃんと赤ちゃんが仲良しで、お互いを大好きな様子が伝わってきますね。
「はい。たこちゃんは、赤ちゃんを面白い弟だと思っているようです。赤ちゃんと一緒にかくれんぼやボールで遊んだり、引き出しを漁ったり、ティッシュをビリビリ破くいたずらをしたり、一緒に面白いことをする相棒だと思っているのかもしれません。赤ちゃんは、たこちゃんを大きなお友だちだと思っている気がします。自分のごはんをたこちゃんにあげたり、たこちゃんにニコッと笑いかけたりします」
ーー可愛い…。ママさんはもとトリマーさん。いろんな犬をご存知だと思いますが、ラブラドールをお迎えされた理由は…?
「オーストラリア人である旦那の強い希望です。旦那の実家でもラブラドールを飼っていて、ラブラドールの賢さやフレンドリーな性格に魅力を感じていたそうです。ラブラドールは可愛くて人懐こく、飼い主のことが大好きなところが魅力の犬種です。また、洞察力に長けているからか、赤ちゃんと接するときは、力を加減したりそっと動くなどの配慮ができるので、赤ちゃんとの相性がとてもいい犬種だなと、実際にたこちゃんと暮らして実感しています。
ただ、盲導犬や介助犬としてのイメージが強いため、『おとなしくて何でも言うことを聞くお利口さんな犬』と思われがちですが、実際は『犬界の破壊王』と言われるくらい、家具や物を壊しますし、賢いからこそ、手の込んだイタズラをしたり、大変な部分も多い犬種だと思いますが、だからこそ、いっそう可愛くて育てがいのある犬種だなぁと思います」
ーーヨチヨチ歩きの赤ちゃんと、大きなたこちゃん。上手に暮らせるように工夫されていることはありますか?
「たこちゃんは若いオス犬なので、嵐や大雨でお散歩に行けなかったときはあり余るエネルギーを発散できず、家の中で走り回ったり、少し乱暴になるときもあります。事故が起きないようにするためにも、絶対に目を離さないこと、だと思います」