「さいきょう」じゃなくて「にしきょう」 京都市の区名アピールの使命を背負ったキャラクターとは?

浅井 佳穂 浅井 佳穂

 京都市には11の「区」があります。そのうちの一つが「西京区」です。でも、何と読みますか?「さいきょうく」?いえ違います。この区名の正しい読み方を知ってもらうというミッションを与えられたご当地キャラクター「にしきょう・たけにょん」が、京都市西京区に存在します。

 にしきょう・たけにょんは2014年にお披露目されました。西京区のホームページでは、「西京にたくさんある竹から生まれたにょん!」と自己紹介。性別は「男の子」だそう。仕事は「西京区の広報部長」とのことです。

 区の広報部長なのでさまざまな行事に出掛けたり、ホームページで西京区の魅力を発信したりしています。

 でも、なぜこのキャラクターができたのでしょうか。詳しい人がいました。西京区自治連合会の小石玖三主(こいしくみす)会長(75)。キャラクターを作ったきっかけは区名にあるといいます。

 「西京区やのに『さいきょうく』って言われるんです。西京味噌や西京高校(京都市中京区)もあるし」と小石さん。

 デビュー以降、にしきょう・たけにょんはその愛らしさから人気が上昇。小石さんは「にしきょう・たけにょんは子供たちにも人気で、イベントでは子供たちが抱きついてくる」と話します。

 一方、にしきょう・たけにょんには区名を知ってもらう以外の重要な使命も負っていると言います。

 西京区は大阪府高槻市や島本町とも接しており、区内にもニュータウンがあるなどベッドタウンとして人口を増やしてきました。「にしきょう・たけにょんには、キャラクターを通じて区民に西京区に愛着を持ってもらい、地域活性化の一助になれば、との思いも詰まっているんです」と小石さん。

 区役所ではストラップ(800円)、ピンバッジ(500円)やキーホルダー(500円)のグッズも販売。LINEスタンプもあるそうです。

 西京区には観光地・嵐山をはじめ松尾大社や西芳寺(苔寺)、華厳寺(鈴虫寺)などの有名社寺があります。西京区を訪れた際にはぜひ「にしきょう・たけにょん」を探してみてください。

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