「こんなにお顔がへっこむの!?」アザラシと飼育員さんの「でこぼこコンビ芸」に30万人が喝采

塩屋 薫 塩屋 薫

「2022年のでこぼこコンビです」のコメントとともに、ツイッターで紹介された動画には、飼育員さんとアザラシが向かい合い、交互に伸びたり縮んだりする姿が。息の合った微笑ましい芸には、30万以上のいいねがつき、癒される人が続出しています。このアザラシについて飼育員さんに話を聞きました。

動画を紹介したのは、3頭のゴマフアザラシが暮らしている北海道紋別市の「アザラシシーパラダイス」。展示飼育係の遠藤史帆さんの相方は、7歳のメス・日和(ひより)ちゃんです。コメント欄には「ヤバい、つられてやっちゃったわ…」「すごい粋の合う名コンビ」「アザラシのお顔がこんなにへっこむとは初めて知りました」「首めり込ませるのどうやって教えたんやろ」「おまんじゅう形態カワイイ」と、絶賛する声があふれました。

飼育係の遠藤さんにアザラシや芸について教えてもらいました。

――とても楽しい動画で、反響がすごいですね!

日和ちゃんの首を縮める姿は元々人気だったので、さすが日和!と思いました。コメントも1つ1つ読ませていただいております。14秒の短い動画でたくさんの方が笑顔になっていただけてとても嬉しく思います。

――いつからこのような息の合った芸ができるようになりましたか?

2017年の1月ですね。どれぐらいでできるようになったのかは、退職した飼育員が教えていたため、明確な期間は分からないのですが。

――芸を披露する時に苦労される事はありますか?

言葉が通じない分、私たちがアザラシの気持ちや気分を汲み取らなければいけません。アザラシもあまり気持ちが乗らない日があったり、集中が切れてしまう時があるので、必ず無理はさせません。反対にうまくできた時にはたくさん褒めています。繰り返し毎日行うことで少しずつですが、できるようになっていきます。

――気持ちを大切にしているのですね。アザラシがこんなに首を引っ込めるのは珍しいですか?

「アザラシシーパラダイス」に隣接する「アザラシランド」という施設にいるワモンアザラシで、このような動きができる個体もいますよ。

――このでこぼこの動きをしている時のご感想は?

ハンドサインやボイスサインではなく、私の体の動きのみで反応をしてくれているので本当に賢いと思います。横からでももちろん、正面から見た日和ちゃんの姿もかなりインパクトがあるので、そちらもぜひみなさんに見ていただきたいです。

――遠藤さんと日和ちゃんだけができるのですか?成功するコツも知りたいです。

他の飼育員ともできますよ。普段はハンドサインやボイスサイン(ぎゅーと言うと縮む)で合図を出しています。ぎゅーという音に似ている「ブーン(ヒコーキポーズ)」や、「べー(舌を出す)」など他のボイスサインもあるので、はっきりと発音をするように心がけています。

――日和ちゃんはどんな性格ですか?

とても活発で遊びが大好きな性格です。大勢の方の前でも、物怖じせずいろんな技をやりきるので頼もしい存在ですね。あっち向いてホイや水中でイルカのようにジャンプができたりとたくさんの技を覚えてくれています。

――優秀ですね!他のアザラシさんも気になります。

これまでには、アグというアザラシと抱っこをする投稿にたくさんのいいねをいただきました。アグ自身も前肢に力を入れてしっかり抱きついてきてくれるところが注目のポイントです!「アザラシシーパラダイス」公式のいいね欄に、過去に反響があった投稿があるのでそちらもぜひ見ていただきたいです。

◇  ◇

こちらの施設では、お客さんが実際にアザラシに魚をあげる「餌やり体験」を毎日実施しています(先着5名限定)。トレーナー気分を味わうことができるため、アザラシを間近で感じられるそう。2月からはアザラシと添い寝ができるイベントが始まり、遠藤さんは「普段とは全く違った目線からアザラシとの距離を楽しめます。現在は嬉しいことに、ほぼ全日程が予約で埋まっている状況ですが、お越しになられるお客様にはぜひアザラシとの時間を楽しんでいただきたいです」と話してくれました。

「アザラシシーパラダイス」関連情報
■公式サイト https://o-tower.co.jp/publics/index/47/
■Twitter https://twitter.com/aguhiyori
■Instagram https://www.instagram.com/aguhiyori/

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