世の中フリーランスで働いている人たちは、どれくらいの年収があるのでしょうか。人材サービスを手がけるアデコ株式会社が行った調査によると、「300万円未満」という回答が56.3%で最も多いものの、「1000万円以上」という回答も3.3%いたそうです。調査した同社は「職種や業界によっては高収入を得ているフリーランスがいることがわかりました」と述べています。
2021年10月に30代~40代の現役フリーランス300人を対象に行われた「フリーランスを対象にした意識調査」です。2019年6月にも同様の調査が行われ、データの比較も行われています。
フリーランスという働き方を選択した理由を質問したところ、1位は「自分のペースで仕事をしたかった」(57.3%)、2位「自分がやりたい仕事をしたかった」(43.7%)、3位「働く時間を自分で決めたかった」(43.3%)という結果に。なお、上位の順位は2019年と変動なかったそうですが、5位「職場の人間関係のストレスがあった」6位「一つの会社に縛られたくない」は、2019年よりも順位が上がっているそうです。
「フリーランスとして働くうえで重要な能力については、1位「コミュニケーション能力」(50.7%)、2位「柔軟性」(46.7%)3位「情報収集力」(46.0%)という結果になりました。
また、1年間のフリーランスとしての年収を質問したところ、「300万円未満」(56.3%)、「300万円〜400万円未満」(15.3%)、「400万円〜500万円未満」(9.7%)、「500万円〜600万円未満」(6.3%)と続きます。なお、「300万円未満」という回答は2019年と比較すると7ポイント減少しており、「300万円以上」と回答した人が増加しているといいます。
そして、今後の働き方について聞くと、77.3%が「フリーランスを継続したい」と回答していました。
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なお、フリーランスになる前に、正社員や契約社員等の雇用形態で会社員として働いていたことがある129人について、「会社員時代と比較してフリーランスでよかったこと」を質問したところ、1位は「自分のペースで仕事ができる(ワーク・ライフ・バランスがとりやすい)」(65.1%)、2位「仕事以外の自分の時間を確保できる」(61.2%)、3位「自身がやりたい仕事ができている」(59.7%)といった回答になりました。
なお、5位の「通勤ストレスがない」は、2019年には3位でしたが、コロナ禍となり会社員にもテレワークが普及したことで順位が下がったそうです。
一方、「会社員時代と比較して、フリーランスで苦労していること」について聞いたところ、最も多かった回答は「収入が不安定」で、続いて「確定申告の手続きが煩わしい」、「社会的信用が低い」が上位にあげられたそうです。