2021年最も稼ぐことができた「職種」は何だと思いますか？ パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda」が発表した「平均年収ランキング2021」によると、1位「投資銀行業務」（903万円）、2位「運用（ファンドマネジャー／ディーラー）」（744万円）という結果に。金融やコンサルティングファームなどでの専門職がトップ10の半数にランクインしているそうです。
2020年9月から2021年8月までの1年間に、「doda」のエージェントサービスに登録した約45万人のデータを元に、正社員として働く20歳から65歳までのビジネスパーソンの平均年収などをまとめた調査によるランキングです。なお、平均年収は「手取り」ではなく「支給額」、順位の算出は平均年収（万円）の小数点単位で順位づけしているそうです。
職種別のランキングでは、全165種類の職種で集計。「投資銀行業務」「運用（ファンドマネジャー／ディーラー）」といった「金融系専門職」が1、2位になったほか、3位には営業系の「MR」（713万円）がランクイン。また、昨年3位だった「戦略／経営コンサルタント」（664万円）は9位でした。なお、昨年からの年収額の上げ幅では、8位「プロジェクトマネジメント」（昨対比プラス132万円）が上位に。調査した同社は「コロナ禍でロボットやAI、自動化などの需要がさらに伸び、投資が必要な技術領域として人材ニーズが高まっている」と述べています。
「業種別」で見ると、全96業種のうち1位は「投信／投資顧問」（662万円）という結果に。2位は「たばこ」（652万円）、3位は「医薬品メーカー」（628万円）と続き、トップ10のうち、9つが「メーカー」「金融」「メディカル」系だったといいます。昨年からの変化が大きかったのは、昨年39位で今回17位の「ゲーム／アミューズメント機器メーカー」（昨対比プラス57万円）。調査した同社は「コロナ禍の巣ごもり需要に加え、芸能人のゲーム配信でゲームに興味を持つ人が増えたことで業績が上向いたことが、平均年収を押し上げた」と説明しています。
「都道府県別」では、1位が東京都（438万円）、2位が神奈川県（422万円）、3位が千葉県（408万円）、4位が茨城県（399万円）、5位が栃木県（398万円）、6位が埼玉県（397万円）となっており、6位までを関東エリアが占める結果となりました。なお、昨年から平均年収が最も上がった都道府県は、前回39位で今回23位の大分県の377万円（昨対比プラス10万円）、次いで前回41位で今回29位の秋田県の371万円（昨対比プラス5万円）だったといいます。
また、年代別に見ると、「20代」「30代」「40代」は昨年よりダウンした一方で、「50代以上」は変わりませんでした。
なお、全体の平均年収は403万円で、昨年から6万円の減少だったといいます。調査した同社は「2021年は、新型コロナウイルスの影響が顕著に表れる結果となりました。その一方で、企業の副業解禁が進んでいます。1つの仕事からだけではなく、複数の仕事から収入を得る時代にシフトし始めているといえるでしょう」と解説しています。
