京都大学があるのは「デカ盛りのまち」 安くてうまくてボリューミーな店がスクラム

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 新型コロナウイルス感染拡大の影響で学生客が減った京都大(京都市左京区)周辺の飲食7店と金融機関が連携し、京大周辺の百万遍地区をボリュームあるメニューを生かした「デカ盛りのまち」として売り出している。安価かつ美味で満腹になる「デカ盛りすとりぃと」を掲げ、学生だけでなく幅広い層の集客につなげたい考えだ。

 百万遍界隈には京大生のほか、下宿している近隣の大学生も多く、学生向けの食堂があちこちで営業。しかしコロナ禍以降、休校やリモート授業の影響で客足が遠のいたことで経営が厳しい状況に。苦境を知った京大近くの京都中央信用金庫百万遍支店が、学生のまちらしさを生かした取り組みを目指し、「デカ盛り」による活性化策を提案。地域の飲食業者に参加を呼び掛けた。

 取り組みの名称は「百万遍!京のデカ盛り!すとりぃと」。参加するカフェや寿司店、オムライス店などが普段から提供しているメニューをそのまま生かしたり、新たに開発した大盛りメニューを提供したりする。

 新メニューは各店とも、すでに10日から販売を始めている。参加店のメニュー(デカ盛り以外も可)や店の外観などの写真を、「#京都デカ盛り」と付けてInstagramに投稿した画面を見せれば、割引券やドリンクなどの特典サービスを受けられる。

 京大北側にあるハイライト食堂百万遍店では、コロナ禍前は来店客の8割が大学生で、多い時は客全体で1日500人ほどが訪れていた。だが、昨年4月ごろから半分以下の日が続いているという。

 鶏肉約400グラムを使ったチキンカツに、4種のソースをかけたメニューを提供。1合ほどのご飯とみそ汁をセットにした定食にもでき、鶏肉の量は普段のチキンカツメニューの約2倍。辻井一喜専務(40)は「通常メニューはぺろっと食べてしまう人もいるので、新たに考案した。懐に優しく、満腹になれるまちとして、全国的に有名にしたい」と意気込む。

 普段のメニューをそのまま生かすのは、「ハンバーグレストラン ジェイムスキッチン」。150~400グラムで選べる牛と豚の合いびき肉を使ったハンバーグに、おかわり自由のご飯とみそ汁などが付く。「学生さんにおなかいっぱい食べてもらいたくて、こういう形になった」と倉田朋子社長(62)。デカ盛りについては「学生さん以外のお客さんを呼び込むのは複雑な思いもある」としながらも、「少しでも活気が戻ってほしい」と願う。

 参加店は、公式ホームページで営業時間や場所などが確認できる。「デカ盛りすとりぃと 百万遍」などで検索。

 その他の参加店舗は次の通り。

 ごはんカフェ ケニア▽成駒寿司▽おむらはうす▽大力餅▽ローストチキンダイニング 吉田チキン京大前店

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