広島が発祥のB級グルメ…大阪の焼肉店が提供する「ホルモン天ぷら」を食べてみた

山中 羊子s 山中 羊子s

 ホルモンは糖質が少なく、低カロリーということもあって近年、ダイエット中の人や女性の間でも人気だ。今秋、大阪メトロ「長居駅」すぐのところにオープンした「大衆 焼肉ホルモン 大松 長居店」も女性やファミリー客の姿も目立つ。なかでも「関西では珍しい」と評判がいいのが広島B級グルメとして知られるホルモン天ぷらだ。どんなものか、のれんをくぐった。

昭和レトロお店で味わうオリジナルなホルモン

 大阪メトロ長居駅②番出口を出て、地上に上がった目の前に「大衆 焼肉ホルモン 大松 長居店」がある。昭和を彷彿とさせる外観が目を引く。店内も昭和レトロな空間で、今となってはおしゃれな気もする。

 メニューは全60品以上。定番の焼肉メニューはもとより、低カロリーでヘルシーなホルモンメニューが多彩なのはうれしい。まずは「並タン(ニンニクバター付き)」(748円)や「上タン塩」(1,078円)「上ハラミ」(968円)「ハラミ」(528円)「上ミノ」(638円)など、おなじみのラインナップ。そのメニューにまじじって「コウネ」「アブシン」「ハチノス」「プップギ」「ウルテ」「コリコリ」など、よほどのツウでないと知らない名前が目に飛び込んで来た。

 店内の壁には、部位名とその場所が初心者でも分かるように、牛のイラストが描かれた解説図が飾っている。確かに、図があれば、素人にも分かりやすい。

セレッソカラーのおろしでいただくのが大松流

 肩のバラ肉部分の希少部位の「コウネ(前バラ)」(680円)は加藤丞店長によると「広島県の隠れ名物メニューです」とのこと。同店では国産牛を使用。薄切りで出され、脂が乗っていて、あぶる程度で食したい。

 地元大阪のサッカーチームのセレッソカラーと同じ紅白の大根おろしと鬼おろしで食べるのが、この店流。初めて食べたコウネの肉汁たっぷりのおいしさに、思わずおかわりしてしまったほどだ。

 ちなみに「アブシン」(528円)は心臓のなかでも脂ののった部分だとか。「サンドミノ」(638円)は第1胃袋で、胃の壁の間に脂が挟まっているので、この名になったかも。肉薄の部分は「ミノ」にあたる。
 一度は聞いたことがあるかもしれない「ハチノス」(429円)は第2胃袋でフワッとした独特の食感で魅了する。「プップギ」(429円)は肺の部分。「ウルテ」(473円)は牛の気管の軟骨部分で、淡泊な味わいと歯ごたえが特徴だ。「コリコリ」(429円)は心臓付近の大動脈で、ハツモトと呼ばれることもあるそうだ。

注目は「ホルモン天ぷら」…各部位を食べ比べてみるのも面白い!

 ホルモンは焼いて食べるのが一般的だが、天つゆで食べる「ホルモンの天ぷら」(638円)は要マーク。ホルモン天ぷらもコウネ同様に広島が発祥のようだが、ここ大松でも人気メニューの一つになっている。

 ちなみに、この店のホルモン天ぷらはアカセン、プップギ、センマイ、テッチャン、ハチノスを使用。歯ごたえが異なるさまざまな部位が楽しめ、予想以上においしい。話のタネにも食したい一品だ。

 ドリンク類も豊富で、「レモンサワー」(中209円)など約40種類を用意。 コロナ対策にも力を入れていて、各テーブルには吸気ダクトなどを設置しているとか。食欲の秋、ヘルシーなホルモンはぜひ、おすすめしたい。

◇「大衆 焼肉ホルモン 大松 長居店
大阪市住吉区長居4-2-7 長居中央ビル1階
※大阪メトロ長居駅②番出口からすぐ
電話06(4703)3699
営業時間は17:00~23:30(lo.23:00)

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