台湾の電動バイク「Gogoro」が便利過ぎる バッテリーがなくなったら…街なか2300カ所の電池スタンドで交換!

Coco Coco

 ここ数年、世界中で環境保護のムーブメントが起きています。欧米では特に盛んで、ヨーロッパなどでは環境保護のために自動車に乗らない選択をする方も増えていると聞きます。ここ台湾ではみなさんご存じのように、街を見渡せばバイク、バイク、バイクの波。特に通勤時間は交差点の信号前におびただしい数のバイクが並んでいます。道の狭い台湾の街では、小回りがきいて駐車がしやすいバイクが便利な交通手段ですが、それによって起こる空気汚染は深刻なもの。実際に筆者も兵庫県の田舎にある実家に滞在後、台北に戻ってきた初日は空気の臭さを感じます。

政府から購入補助金も

 そんな台湾ですが、数年前から「電動バイク」がブームです。

 台湾の企業「Gogoro(ゴゴロ)」が2015年から販売開始した“スマートスクーター”がかなり画期的で、電動バイクなのでガソリンは必要なし。バイク本体を8万元〜(現在のレートで約32万円〜)で購入後、バッテリーは月払いで契約します。バッテリーの残量が少なくなったら、街なかに設置されている電池スタンドでバッテリーが交換できる仕組みです。

 発売当初は電池スタンドの数が少なく、「走行中に電池切れになりスタンドがなければどうするのか」という懸念を抱く人が多かったのですが、2021年10月末現在2300カ所のスタンドが設置され普及率がぐんと上がりました。台湾政府も環境保護ができる電動バイクを推奨しており、台湾人の方が新規で購入する場合は補助金が出ます。補助は市町村によって額は異なりますが、1万元(現在のレートで約4万円)以上出るようです。

シェアできる電動バイクも登場

 さらに台湾では最近シェアリングサービスが充実してきています。シェア自転車のYouBikeは何年も前からありますが、なんと電動バイクのGogoroも参戦し、「Go Share」というシェアバイクができました。このシェアバイクはスマートフォンのアプリを使用。付近に停車しているバイクをアプリで検索、予約してバイクのある場所まで行き、アプリ上でレンタル開始。乗り終わったら再度アプリから返却し、登録しているクレジットカードに金額がチャージされます。こちらも街の電池スタンドで電池交換ができます。

 レンタルバイクは大きさが2種類あり、小さい方は原付き扱いになるので普通自動車免許で運転可能。台湾の普通免許を取得している筆者はすでに登録済みで、電車やバスで行きにくい場所へ行く時に利用しています。大きい方は普通二輪免許が必要です。筆者は二輪免許は取得しておらず、台湾で一度試験を受けに行ったのですが、バイク運転の経験がなさすぎて落ちました。しかし小さい方のレンタルバイクを運転できるので不自由がなく、実技試験に落ちた傷も癒えていないので、しばらくは再挑戦しないつもりです。

 1人で利用すると金額は公共交通機関よりは少し割高になりますが、駐車できる場所が多いので重宝しています。ヘルメットは2つあり、2人乗りでの利用も可能です。日本から観光に来られる方の場合でも、台湾で運転することのできる免許情報を事前に登録する事によって利用できます(2021年10月時点の情報)。台湾での運転は交通ルール規制が甘い部分があり、事故も多く、おすすめとは言えませんが…。台湾の街なかをバイクで走ってみたい勇敢な方のみ利用してみてください。また、日本では石垣島にGo Shareのサービスがあるようです。もしかしたら今後、日本の他の地域にも展開していくのかもしれませんね。

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