「ヤマザキパン」(山崎製パン)さんにリプライを呼び掛ける、こんなツイートが話題を集めました。
「いつも食パンの耳を残す息子に『ヤマザキパンの人が悲しむ』と言った所、本日耳までちゃんと完食しました。
所が、息子が『ヤマザキパンの人は喜んでいるか確認しろ』と言い出して困っております。
自称ヤマザキパンの御関係者の方がいましたら、息子に一言よく食べたねとリプライ下さい。何卒...。」
投稿したのは、シングルマザーの「みや@withBOY3歳」(@miya_diets)さん。食パンの耳を残さず食べられた3歳の息子さんから、食パンを作ってくれた「ヤマザキパン」の人が耳まで食べて喜んでいるのかどうか確認してほしいとお願いされてしまったとのこと。そこで、奇跡を願い「ヤマザキパン」さんに向け、息子さんへのリプライを求めるツイートをしてみたといいます。
投稿には3万超のリツイートと13万超のいいねが付いたほか、「ヤマザキパン」で働いている、あるいは過去に働いていたという人たちから「食べてくれてありがとう」といった息子さんへの感謝のコメントが多数寄せられました。
「私は山崎パンで食パンを作っている者です。いつも食パンを食べてくれていることにまず感謝します。ありがとうございます。そして耳を食べてくれてありがとうございます。これからも山崎パンの食パンをどうぞ食べてやってください。」
「ヤマザキパンの配送してる会社のものです。『残さず食べてくれてありがとう‼』とお伝えください。ヤマザキに関わる者としてとても心温まりました(^○^)」
「営業担当者です このツイート見てとても嬉しかったです!(^^)!」
「身内にヤマザキパン社員がいます。伝えてみたら『耳までおいしく食べられるよう頑張ってるので、こんなふうに苦手だった子が食べてくれるのが一番嬉しい。頑張って食べてくれてありがとう』との事です。お子さんにお伝えください。」
「耳まで全部食べていただきありがとうございます。店員一同心より喜んでおります。」
リプライに「ヤマザキパン」の人たちからたくさんのコメントが集まったものの、息子さんは「(ママは)ヤマザキパンに聞いたの?」などと納得しないご様子。そのため、山崎製パンのお客様相談センターに直接電話することに…果たして、息子さんは食パンの耳を完食したことを「ヤマザキパン」の人たちに喜んでもらえているのか確認できたのでしょうか? 電話を掛けたときのことを、投稿した母親のみやさんにお話を伺いました。
「ヤマザキパン」の人が本当に喜んでいるのか…確かめるために、お客様相談センターに電話
――この日(10月22日)は、「ヤマザキパンの人が悲しむ」とみやさんがおっしゃったことで完食されたとのこと。完食したときの息子さんのご様子を教えてください。
みやさん「もともと、保育園での給食や外食時にはパンの耳まで食べており、私は息子が『パンの耳を食べられる』ということを知っておりました。ところがなぜか家では食べてくれず。あの手この手を試してもだめで、この日は『今日もだめか』という気持ちでこの言葉を息子に伝えました。息子はきょとん、としていましたが何か通じるものがあったのか、そのあとパンをじっと見たあと耳の部分も食べ始めてくれたんです。食べ終わった後はドヤ顔で『食べたよー!』と報告してくれました」
――食べられたことを報告されたあと、息子さんから「ヤマザキパンの人は喜んでいるか確認して」と言われたわけですね。そこで、今回のようなツイートされたり、山崎製パンのお客様相談センターにお電話をしようと考えたりされたと…。
みやさん「報告を受けたあと、私は感動して『よく食べられたね!ヤマザキパンの人も喜んでいる!』などと伝えたんですよ。ですが、息子は『ママはヤマザキパンと友達なの?』『ヤマザキパンに聞いたの?』と質問してきまして…(笑) ちょうど『なんでなんで』の時期だったので、私の説明ではいまいち息子は納得せず。
とはいえ、『耳まで食べたことを喜んでいただけるか』というようなことをお電話で聞くのもどうかと思って、最初は直接電話をするというのはためらっておりました。その後、ツイッターに投稿した内容に『電話をかけてみたらどうか』というお言葉を複数いただいて。恥ずかしながらお電話で山崎製パンのコールセンターの方にまずは相談したんです。すると『ご子息にお電話していただければご対応しますよ』とご快諾。翌日に息子と一緒にコールセンターへお電話しました」
――お電話を掛けられたときの息子さんのご様子は?
みやさん「息子も最初はノリノリだったんですが、いざ電話を掛けてコールセンターのヤマザキさんとお話する段階になると照れてしまって(笑)。息子本人はほとんど何も言えませんでした。でも、コールセンター内では前日電話した際に事情をお話しており、内容を共有されていたようで、すぐ『あぁ、昨日お電話いただいた!』とご理解していただいて。それから、息子に『耳まで食べてくれてありがとうー。これからもいっぱい食べてね』と優しいお声を掛けていただけました。電話が終わった後は『ヤマザキパン喜んでたねー!』と息子はニコニコしておりました」
電話のあと、自分から食パンの耳を食べるようになった息子さん
――お電話を掛けてからも、息子さんは食パンの耳はおうちで食べられるようになりましたか?
みやさん「全部ではないのですが、以前より格段に食べるようになりました。投稿した翌日は完食、翌々日は9割ぐらい食べられました。一番大きな進歩は、私が何も言わなくても自分から食べるようになったことですね」
――パンの耳をおうちで食べられるようになった息子さんの頑張りや、「ヤマザキパン」さんの温かいご対応に、みやさんはどう感じられましたか?
みやさん「普段から『お腹がいっぱいだったり、苦手なものは残していいけど、食べてみる努力はしてみよう』と息子に伝えているので完食できるよう味付けや食感を工夫するのは親側の仕事だと思っておりました。今回、そんなことをしなくても子ども自身の力で完食できるようになったことには素直に驚いています。息子すごいじゃん!みたいな。彼の中で『パンの耳もまぁ食べてもいいか』ということになったのかもしれません(笑)。また、こんな内容にもかかわらず真摯にご対応いただいた山崎製パンのコールセンターさまには感謝しております」
――お電話を掛けるきっかけとなったツイートには、「ヤマザキパン」の関係者の方からパンの耳を食べられた息子さんに「ありがとう」「うれしい」といったリプがたくさん寄せられていました。
みやさん「子供がパンの耳を残すというのはよくあることだろうという認識でおります。そのため、もともと育児中での日常を投稿するアカウントで、交流のある方々向けに『聞いてよ~』ぐらいの気持ちでこの話も投稿したんです。ところが拡散されていってとても驚いたとともに、思っていた以上にパンの耳を食べ残されたり捨てられたりする現状を悲しむ人がいることや、食べたことに感謝してくれる業界関係者の方がいることを知りました。
また、息子のことを思って全く関係ないのにわざわざお時間を掛けてリプライを飛ばしてくださる方々もいて、感謝しています。息子にもいただいたお褒めの言葉を伝えたところ、照れながら喜んでおり、大変ニヤニヤしていました。親として、今後も息子が好き嫌いなくご飯を食べられるよう創意工夫をしていくとともに、息子が食べられたときや努力したときはしっかりと褒めてあげられるようにしたいと思っております」
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みやさんは、ひとり親交流サークル「エスクル」(@skuru_)に参加されているとのこと。エスクルは、日本全国で交流会や、ひとり親をサポートする情報発信をしているそうです。
■エスクル
シングルママ・シングルパパ(離婚・死別・未婚の母・ひとり親予定者も含む)が集まるひとり親交流サークル「エスクル」は、不安や悩みを共有し『ひとりじゃない』と思える場所です。
【活動内容】
・子どもたちも楽しめるイベント、誕生日お祝い
・仲間とつながりにくいシングルファーザーも活発に交流
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公式サイト:https://skuru.site/