キャラクタービジネスを展開する上での商標権の重要性がSNS上で注目を集めている。
きっかけになったのは人気イラストレーターのやばこさん(@yabako_5884)による「ククク…俺は罠カード『商標権』を発動するぜ」という投稿。やばこさんは今回、自身がデザインしたキャラクター「ウーパールーパースーパーカー」の商標登録を申請。発行された商標登録証の画像と共に、無事に特許庁の認定を受けたことを報告したのだ。
デザインした本人の許可も得ないままキャラクターをプリントした商品が堂々と店舗やWeb上で販売されるなど、第三者による商標の不正利用は以前から業界内で頭の痛い問題。やばこさんの投稿に対し、SNSユーザー達からは
「ちゃんと商標登録検索で絵も出てくるんですね可愛い!! おめでとうございます!!」
「とるの大変なのに本当にすごい あとウーパールーパースーパーカーがべらぼうにかわいい」
「ウーパールーパースーパーカーいいな〜まだこれがあったか!的な驚きがある。こういうアイデアは保護されてしかるべきだわ」
など数々のコメントが寄せられている。
やばこさんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):今回、商標権を取得されようと思われたきっかけをお聞かせください。
やばこ:昨年辺りから話題に上げさせて頂いてまして、その際のフォロワーさんからの提案が一番のきっかけですね。「模造品が出回る前に手を打っては?」との事だったんですが、まさか本当に出回るほど人気を頂けるとは…その時は思いもよりませんでした。
中将:商標権を取得するまでのお手間はいかがでしたか?
やばこ:「すまるか」さんという出願代行サービスを利用しました。スマホからチャット形式で相談出来て、商標の調査から出願まで特に労せず済ませられたので、手間といえば出願する覚悟を決めた事くらいですね。かなり優柔不断な方なので。
中将:そんなにお手軽にできてしまうんですね!商標権を取得されたことによる変化や、ご感慨をお聞かせください
やばこ:やはり、自分の創作物が法的に認められる安心感は大きいですね。法律上の効力に留まらず、創作活動を続ける上での自信にも繋がりました。あと、お堅い証明書類に自分の絵が刷られているのはかなりシュールに感じますね。
中将:たしかにインパクトがありました(笑)。これまでのSNSの反響へのご感想をお聞かせください。
やばこ:自分は本当に周りの人に恵まれているな、と思うばかりです。自分の表現や作品を好きでいてくれる方々がいて、その方が私の見えない所でも誰かに共有して、薦めてくださっている…その事実に改めて気付かされるので、反響がある度に感謝で心がいっぱいになります。ありがとうございます。
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日本では商標権、著作権などクリエイターの権利を守るための制度が整備されている。その価値や内容を把握し、悪意ある第三者からの侵害に立ち向かうこともクリエイターにとって重要な仕事の一つと言えるだろう。
【やばこさん関連情報】
▽Twitterアカウント
https://twitter.com/yabako_5884
▽Webショップ「ぷにおもちSHOP」
https://suzuri.jp/yabako_5884