段ボール箱のまま病院に連行された猫 穴からのぞく切ない顔に「その手があったか!」「クロネコ宅配ですか?!」

はやかわ かな はやかわ かな

「動物病院の日。キャリーバッグ出して察知されると隠れちゃうから、気の毒だけど、たまたま入ってた段ボールのまま連れてった」とつぶやき、3枚の写真をツイッターに投稿した徳澤泰明さん(@thisistokuzawat)。

そこに写っていたのは、小さな穴の部分から顔だけを出している、段ボール姿の猫ちゃん!

移動用のキャリーバッグを見た途端、「病院!」と察し、逃げ回る猫ちゃんが多いなか、段ボール箱に入ったままの状態で病院に連れて行った飼い主さんの決断に、「しっかり梱包されてるw」「その手があったか!」と、爆笑と感心のリプライが殺到しました。

「穴から様子見してるのかわいい」
「切ない顔が堪らないですねw」
「クロネコさんで宅配ですか!?」
「袋の鼠 箱の猫」
「ここに隠れれば…あれぇ?なんで病院……?」
猫「ダンボールごと連行された!!」

寄せられたリプライのなかには、「うちも”猫ちぐら”に入ったまま連れて行った」「洗濯カゴに入っているところに蓋をして連れていった」と、同様の経験を持つ猫飼いさんからの声も。

また、キャリーを嫌がる猫ちゃん対策として、「警戒されないようにキャリーバッグを常に出した状態にしておく」「日頃からキャリーの中でおやつをあげる」など、みなさんそれぞれ苦心されているようです…。

安全面からも、通院などで動物を移動させる際は、専用のキャリーバッグやクレートなどに入れるのがベスト。しかし、逃げ回ったり抵抗する猫ちゃんを確保し、バッグに入れるのは至難の業。

そんな苦肉の策として今回、「たまたま入ってた段ボールのまま連れてった」という徳澤さん。段ボール箱に入ったまま動物病院に連行された愛猫、Kちゃんについて、お話を伺いました。

 ◇ ◇

ーー段ボール箱でくつろいでいたKちゃん。まさかこのまま病院に連れて行かれるとは思ってなかったでしょうね…。

「今日が病院の日だとはまったく知らない様子で、段ボール箱の中でくつろいでいました。暴れたりはしませんでしたが、箱のフタを閉めて、くつろいでいた時は横向きだった箱をタテ向きにされた時点で、”まさか…まさか!?”といった表情で穴から顔を出して鳴いていました。”そのまさかだよ。申し訳ないけど覚悟を決めてくれ”と思いながら、病院へ連れて行きました。3枚目の写真は、病院の入り口の前で撮ったものになります」

ーーKちゃんの段ボール姿を見た病院のスタッフさんの反応は?

「段ボール箱なので最初は野良猫か保護猫を連れて来たのかと思われたようですが、穴から出ている顔を見て、”Kちゃん!”と気づいてくれました。その後、逃げないように安全面など配慮しながら、院内でキャリーバッグに移すのを手伝ってもらいました」

ーー診察室ではキャリーバッグから素直に出て来てくれましたか?

「病院ではまさしく猫を被ったようにおとなしくしているので、診察室でもほとんど抵抗せずにキャリーから出てきました。院内に着いて段ボール箱からキャリーに移していただいた時もおとなしかったです」

ーー診察後の様子は?

「帰りは自分からすんなりキャリーバッグに入りました。病院に連れて行く時はいつもキャリーを見ただけで隠れてしまい、無理に入れようとするとオシッコで猛反撃してくるほどなのですが、毎回診察後には、早く帰りたい一心で、キャリーのフタを開けると一目散に入ります。キャリーバッグ=病院に連れて行かれる/家に帰れると、キャリーの目的を理解しているようです」

ーー賢い猫ちゃんですね。

「10歳になる女の子なのですが、構って欲しくてこっちを見ながら机からひとつずつ物を落としたり、ジャンプして取っ手をひねってドアを開けたりする、なかなか知能の高い猫だと思います。なので取っ手は現在、簡単に開けられないように改造しています。

もともと夫婦共に動物が大好きで、小鳥や爬虫類などをいろいろ飼っており、10年前、猫を飼える今の家に越してきたのをキッカケに、保護団体からKちゃんを譲り受けました。その時はまだキャリーバッグ=病院ということを知らなかったのか、お迎えの日は、おとなしくキャリーに入って電車に乗って家まで来ました」

ーーそれが10年後こんなことに(笑)。

「”何か、人みたいな猫だね”と、猫をたくさん飼っている友人にもよく言われています。それでいて、高いところに上がって降りるのに苦労したり、急いで食べた勢いのままに吐き戻したり、そういう時に限って、”別に困ってませんけど?”と、やけにクールな顔を必死でしてみせたり、間抜けというか、猫らしいオッチョコチョイな面も多くあり、そのギャップにもいつも癒されています」

ーー次回も病院に連れて行く際は段ボール箱で…? 

「今回入っていたのは重たい水を入れている、かなり硬くて丈夫な段ボール箱なので、猫が箱を破ったり逃げ出したりするイメージはあまりなかったのですが、それでも当然、キャリーの方が安心ですし、ベストだと思います。そのベストであるはずのキャリーにどうしても入れられず、猫への負担や病院へ連れて行く重要度などを考慮した結果、ベターというか、最終手段のひとつとして、今回の選択となりました。

ただ、本来、段ボール箱の中は猫にとって安心できるはずの場所なので、これがきっかけで段ボール箱を嫌いになったりするのもかわいそうですし、次回も含めて、どうにかキャリーで連れて行けたらなぁ...とは思っています」

 ◇ ◇

キャリーバッグを嫌がる苦肉の策として、今回は、段ボール箱に入ったままのおもしろ可愛い姿で動物病院に行くことになってしまった、Kちゃん。

診察後は自らそそくさとキャリーバッグに入り、帰宅した後はいつも通り、「呼ぶと抱っこされに来てくれ、リラックスした様子」だったそうです。

馬と猫が好きだという、飼い主の徳澤さん。馬と猫の不思議な関係性をとらえた写真を紹介する記事を「ウマフリ」というサイトで不定期連載中です。

■「ウマフリ」

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