「世界平和に貢献する画が撮れましたのでね……共有しましょうぜ……」と、子猫の動画をツイッターに投稿した「のぐち道場ののぐ(Nog)」(@noguchi_dojo)さん。そこに映っていたのは、哺乳瓶を小さな“お手手”で持ってひたすらちゅぱちゅぱと音を立てながらミルクを飲む子猫の姿! かわい過ぎると話題を集めました。
リプ欄には「一生懸命たまらん…」「Sweet baby 」「まさに世界平和! ありがとうございます~」「ニャーベル平和賞候補…」などと国内外からコメントが多数寄せられ、子猫のミルクを飲む姿に心を奪われる人が相次ぎました。また飲みながら耳をピコピコさせる子猫に「お耳!お耳が!!」と、興奮しながらリプライする人も・・・。
多くの人の心をわしづかみにした子猫は保護猫ちゃんです。動画を投稿した「のぐち道場ののぐ(Nog)」こと、のぐ(Nog)さんのところにやってきたばかりだとか。そんな愛らしい姿を披露してくれた子猫について、のぐさんに伺ってみました。
――皆さんをメロメロにさせた子猫ちゃん。動画を投稿しようと思われたのは?
のぐさん「子猫が一生懸命ミルクを飲んでる姿に何となく感銘を受けて、多くの人と共有したくなり投稿しました。でもこんなにバズるとは思いませんでした」
――保護猫ちゃんとのことですが。
のぐさん「はい。子猫は、ご近所さんが近くの道の側溝に落ちているところを助けられました。数日間はその方のお家にいたのですが、ワンちゃんもいてずっとは無理ということで相談され、里親が見つかるまでうちで居候することになりました」
――お名前や推定月齢などを教えてください。
のぐさん「生後2、3週間ほどの男の子です。情が湧き過ぎると別れがつらくなりそうなので特に名前は付けていません。また子猫ちゃんのために100均のワイヤーネットで即席ケージを作ってあげました」
――のぐさんはご自宅で書道係の猫ちゃんと一緒に書道教室&学習道場をされているそうですが、子猫ちゃんが来て書道係の猫ちゃんの反応は?
のぐさん「書道係はサビ猫のラグ(雌、3歳)といいます。気になって近くで子猫をよく見ています。子猫は小さくてまだ病気の検査やワクチン接種ができないので、先住猫とは隔離していますが、ラグと触れ合わせたら面倒を見てくれそうな気がします」
――書道係のラグちゃんはどんな猫ちゃんですか?
のぐさん「そうですね。とても元気で賢く、あまり人見知りもない犬のような“忠猫”な子です。野良時代に尻尾を大けがをしていて2年前に保護しました。長く野良だったのにすぐ心を開いてくれて、今では恩返しのごとく立派な書道係を務めてくれています。書道の生徒のそばでお稽古を見守っているのも好きみたいです。なんて出来た子なのでしょう!(笑)」
――サビ猫ちゃんは穏やかで優しい子が多いと聞きますが、ラグちゃんもきっと子猫ちゃんの面倒を見てくれそうですね。また今後、子猫ちゃんの里親さんを探されるとのことですが。
のぐさん「はい、そのつもりです。周りに保護猫関連で頼りになる知人が多いので、いろいろと教わりながら里親さんが見つかるまで育てます。別れはちょっと寂しいですが、優しい里親さんを探して託す方が全ての犬猫のためになるだろうと思っています。そうすればうちは一時保護の場所として、いざという時にまた別の子たちを助けてあげられますから…人間のせいでつらい思いをする犬や猫が減ることを心から願っています」
◇ ◇
のぐさんは幼いころから、犬を飼ったり野良猫を保護したりするなど動物と触れ合ってきたといいます。今はラグちゃんのほか、亡くなった書道家のお父さまが庭で拾ったという三毛猫のミュートちゃん(雌、10歳)や灰白のギルくん(雄、4歳)を飼っているとのこと。ビビりでおっとりしたギルくんは、気高いお嬢さまなミュートちゃんと少しおてんばなラグちゃんに挟まれつつもうまくやっているとか。
書道係のラグちゃんは書道のとき教室に居座って見守ったり、生徒になでなでされたりして過ごしているそうです。ときには半紙の上で“文鎮”を務めることも。「ツイッターの投稿写真を撮るときはいつも協力してくれる、有能すぎる書道係です!」とのぐさん。実は2年ほど前にお父さまが遺した書道教室をそのまま引き継いだとのことで、「私はまだ準師範で、とても未熟なのですが。生徒さんたちと猫と緩く楽しくやらせてもらっています」と話してくれました。