草むらで鳴いていた子猫、7匹のアメリカンショートヘアがいる家庭に仲間入り 典型的なツンデレ猫に

渡辺 陽 渡辺 陽

草むらにいた子猫

しっぽちゃん(10歳・メス)は、集合住宅の敷地内の草むらにいたところを保護された。 

2011年6月12日、千葉県に住む吉田さんは、かすかに猫の鳴き声がするのに気が付いた。当時住んでいた集合住宅の敷地内を探すと草むらの中に小さな子猫が1匹いた。母猫を探していたのだろうか。子猫は一瞬びっくりして身を引いたが、抵抗することなく捕まえられた。

 子猫はとても小さくて、「猫かぜをひいているけど大丈夫かな、このままでは死んでしまうかもしれない」と、吉田さんは思ったという。

 当時、吉田さんはアメリカンショートヘアを7匹飼っていて、もうこれ以上は飼うことはできないと思っていた。

「でも、ひどい猫かぜをひいていたので、治療して、落ち着いてから里親さんを探そうと考えていました。世話をするうちに可愛くて手放せなくなり、結局新しい飼い主を見つけることなく家族に迎えたんです」

先住猫たちにもすぐになじむ

保護した時もしっぽちゃんはまったく警戒することがなかったが、家に連れてくるとすぐにごはんを食べ、吉田さんや家族に懐いた。

 しっぽちゃんは「幸運を呼ぶ」と言われる鍵しっぽだったので、しっぽちゃんという仮名をつけていたが、「しっぽさん」と呼んでいたら、しっぽちゃん自身がその名前を覚えてしまった。

 猫かぜをひいていたので他の猫とは隔離したが、結局、先住猫にもうつってしまい、2ヶ月ほど通院することになった。心配をよそにしっぽちゃんはすぐに回復し、先住猫の方がずっと通院した。

「最初は先住猫たちがしっぽに怯えていましたが、みんな優しい性格だったので特に問題なく仲間入りすることができて、ほっとしました」

 ママにだけはデレデレ

しっぽちゃんは、抱っこされるのがあまり好きではない。グイグイ来られるのは苦手だが、自分からは甘えてくる典型的なツンデレちゃんなんだという。

「猫らしい猫です。ただし、なぜか私にだけはツンデレではなくデレデレです(笑)」

吉田さんは、猫を迎えると大変なこともあるが、それ以上にたくさんの幸せをもらっているという。

「猫がいてくれるからか、思春期の子どもたちも親と距離を置くことなく、共通の話題があるから楽しく団らんできます」

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