あずきちゃん(2歳半・メス)ときなこちゃん(2歳半・オス)は、鹿児島県の奄美大島でアマミノクロウサギの生態に影響を及ぼすということから捕獲、処分されてしまうところだったが、保護団体が保護したため助かった。2018年7月にボランティアに保護された。まだ目も開いていないような、生まれて間もない子猫だった。現地で保護された後は、保護猫の譲渡活動をしている都内の動物病院に預けられた。
1匹より多頭のほうがいい
埼玉県に住む佐藤さんの妻は長年保護団体でボランティア活動をしていて、佐藤さんも幼い頃から実家で猫を飼っていたので猫が大好きだった。2018年11月23日、妻が活動している団体からラテちゃんという猫を引き取ったが、その前から1匹だけだと寂しがる猫がいるという話を聞いていた。共働きのため、日中留守にしている時間が長く、1匹だけ留守番するのはかわいそうだと思い、ラテちゃんを迎える前から多頭飼いする計画を立てていて、ラテちゃんを迎える時期に合わせて次の猫を迎えることにしていた。
もともとここに住んでいた?
佐藤さんは、ラテちゃんを見るために保護猫シェルターに行った時、甘えながらすり寄ってくる猫がいいとしみじみ感じたという。譲渡サイトに掲載されていたあずきちゃんときなこちゃんはとても美形だったこともあり、まずは会ってみることにした。
「サイトには、『元気で人間が好きな兄妹ねこちゃん』と書かれていたのですが、あずきは、活発そうな子だと思いました。きなこは、なかなかケージから出てこなかったので、少し臆病なのかと思いました」
動物病院の看護師が自宅まで2匹を連れて来てくれた。
あずきちゃんもきなこちゃんも、「もともとここに住んでいた」とでも言うようにリラックスした様子で過ごしていた。
「膝の上に乗ってきたので、こんなに甘える子いるのか?と驚いたことを覚えています。ラテは仲良くなろうとあずきに近づいていったのですが、あずきもきなこも警戒しシャーシャーいっていました」
トライアルをしてみたら、本当に人間に警戒心がなく、甘えん坊だったので、正式譲渡してもらうことにした。一週間もすると3匹寄り添って眠る姿も見られるようになったという。
期待通りの甘えん坊
あずきちゃんは、わがままで甘えん坊のおてんば娘。隙あらばササっとキッチンに侵入し、なにかを取ろうとする。
「厳重にキッチン侵入防止対策をするようになったきっかけはこの子の侵入行為がきっかけでした。飼い主の睡眠などお構いなしで、腹が減ったら早朝でも強めの要求がはじまります!」
人間に構ってもらいたいという欲が強く、「ウニャ!ウニャ!」とよくおしゃべりをする。
きなこちゃんは、佐藤家で一番の甘えん坊。飼い主の膝に片手を添えながら寝落ちするのが日常茶飯事で、甘えてくる姿がとても可愛らしい。
3匹とも仲が良いが、それぞれ自由気ままに暮らしているという。