小さな子どもに多い「RSウイルス感染症」今年は大流行!…感染爆発にコロナのかげ?

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常は秋から冬にかけて流行の兆しをみせていたRSウイルス感染症。近年は夏ごろより流行の兆しをみせています。そんなRSウイルスも昨年はほとんどみられませんでした。その反動か、2018年は2.46、2019年3.45であった定点あたり報告数(指定された医療機関から報告された感染者の週平均値)のピーク値が、今年は7月の時点で5.04とここ数年とくらべて大流行となっています。コロナ感染にかくれてしまっていますが、RSウイルス感染症もとくに子どもにとってはたいへんな病気。どんな感染症で、どのようなことに気をつければいいのか、RSウイルス感染症のあれこれについてお伝えします。

RSウイルス感染症とは

乳幼児にみられることが多い、RSウイルスによる呼吸器の感染症です。

1歳までに50%、2歳までにはほぼ100%の子どもがかかるといわれており、再感染をくりかえします。6カ月以下の乳児の感染は、時に重症化することがいわれています。子どもに多いとはいえ、大人がかからないわけではありません。症状はかるくてすみますが、高齢者の方やもともと呼吸器など他の病気をお持ちの方は、重症化することがあるため注意が必要です。

息がしにくそう、ミルクの飲みがわるいなど…いつもと違うときは早めの受診を

初期症状として鼻水や咳、食欲不振などが見られます。ほとんどは軽症ですが、重くなると咳がひどくなり、「ぜーぜー。ひゅーひゅー。」など喘鳴や息苦しさがみられます。場合によっては肺炎で入院になることも。ただの風邪なのか、RSウイルスによるものなのか判断するのは難しいですよね。いつもより呼吸がはやかったり眠れてなかったりミルクの飲みが悪いなど、おかしいと思うときはすぐに受診を。かかりつけの病院があるのであれば、まず相談するとよいですね。

毎年おきまりのようにおこる保育園での流行はなぜ?

感染している人の咳やくしゃみ、またウイルスがついたものをふれたりすることで、RSウイルスへ感染します。保育園など小さなおこさんが多い場所は、子どもがふれるおもちゃなどのウイルスの付着、咳エチケットが大人にくらべ定着しにくいことが考えられるでしょう。さらに2歳以上の子どもの場合は、何度かかかるうちに重症化しなくなるためただのかぜとの区別が難しく、しらずしらずのうちに感染している場合もあるかもしれません。

自分の子どもが感染した場合は、いつ登園させるかもなやむところ。厚生労働省の基準では、呼吸器症状が消失し、全身状態がよくなれば登園のめやすとなっています。かく施設で基準が違いますので、症状がおちついたらまずは確認を。

おなじく家庭内感染も注意!同居している家族が咳や鼻水など見られるときは、予防対策として手洗いとうがいや手指消毒、外出時はマスクの着用などおこなってください。

今年の感染爆発にコロナのかげ?

昨年のRSウイルスの感染はここ数年にないほど少ないものでした。一部ではコロナ感染対策のため休園、マスクや手洗いの徹底がおこなわれていた影響だと言われています。そのため、通常であれば獲得されていた年齢の子どもたちが、免疫をもてず今年の大流行になったのでは。どちらにせよ、感染症から子どもたちも周囲の人も守れる行動を心がけたいですね。

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◆mie 看護師ライター。急性期医療をはじめ、離島医療やホスピスなど様々な分野での経験あり。ほかにも逆視道認定講師・ヒプノセラピスト・レイキマスターの資格を取得するなど、楽しい日々を模索中。趣味はカフェ巡りと保護犬・保護猫カフェのボランティア、時々GOSPEL。

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