夏になると肝試しが定番ですが、JR西日本が発表した秋ダイヤの見直しに肝を冷やした方は多かったのではないでしょうか。JR西日本は7月28日、10月2日に実施されるダイヤの見直しを発表しました。
コロナ禍による社会情勢の変化を反映し、減便がメインとなる厳しい見直しとなりました。近畿圏エリアの住民はどのような点に注意すればいいのでしょうか。
「新快速」末端区間などで減便
近畿エリアではJR神戸線(須磨~西明石)、山陽本線(姫路~上郡)、赤穂線(相生~播州赤穂)、JR京都線(高槻~京都)、琵琶湖線(米原~長浜)、大和路線(奈良~加茂)で減便が行われます。
JR神戸線須磨~西明石間では土休日のおおむね10~11時台にかけて普通列車の本数を削減。同時間帯のダイヤは普通が15分間隔になります。
山陽本線姫路~上郡間ではおおむね10時~15時台にかけて相生~上郡間の区間普通が削減され、1時間間隔になります。
赤穂線相生~播州赤穂間ではおおむね10時~14時台にかけて、新快速計1本と普通計7本が削減されます。そのため同時間帯の運転間隔は1時間間隔になります。
JR京都線高槻~京都間では土休日のおおむね10時~13時台と15時台において普通(全線普通)が削減されます。同時間帯の高槻~京都間において新快速通過駅では普通(高槻以西は快速)のみの15分間隔になります。
琵琶湖線米原~長浜間ではおおむね10時~15時台にかけて新快速が削減されます。そのため同時間帯の運転間隔は1時間間隔になります。
大和路線奈良~加茂間ではおおむね11時~15時台にかけて大和路快速が削減されます。そのため同時間帯の運転間隔は1時間間隔になります。
平日と土休日ダイヤの違いにご注意
今回のダイヤ変更で注意したい点は平日と土休日ダイヤの違いです。一般的に日中時間帯では平日ダイヤと土休日ダイヤの運行間隔は同じことが多く、日常生活においてダイヤの差異はあまり意識しないものです。
しかし今回のダイヤ変更により、JR神戸線須磨~西明石間とJR京都線高槻~京都間では差異が生まれます。特にJR神戸線では快速通過駅(塩屋、朝霧)、JR京都線では新快速通過駅(高槻と京都以外の各駅)では特に注意が必要です。
個人的に注目したいのはJR京都線の本数削減です。一部時間帯において新快速通過駅では1時間に上下各4本しか停車しません。
一方、並行する阪急京都本線の日中ダイヤは10分間隔で構成されています。高槻~桂川駅間の駅は阪急京都本線の駅と近接しているところが多いため、利用客がJRから阪急へ流出するかしないか、そのあたりをチェックしたいです。
行楽のお出かけの際にご注意
新型コロナウイルスの感染状況が収まったタイミングで、近場の旅行を考えている方も多いでしょう。特に新快速を使って旅行する方はご注意ください。
赤穂城の最寄駅である播州赤穂駅では11時09分着の新快速が廃止される予定です。そのため土休日午前中に赤穂線で設定される新快速は播州赤穂着9時42分のみとなります。先述したとおり、11時台~13時台の相生~播州赤穂間は普通が1時間ごとに運行されます。
また米原~長浜間では新快速がバッサリと削減され、おおむね9時~13時台における京都発の上り新快速は米原行きもしくは近江塩津行きとなります。「琵琶湖線」という線名は長浜駅まで含みますが、新快速の運行区間とは一致しないのでご注意ください。
今回のダイヤ変更では京阪神エリアの中心部での本数調整は行われませんでした。次のダイヤ改正で京阪神エリアの中心部にもメスが入るのか、注目したいところです。