神社で“事件発生” 現場に残した手がかりがかわいすぎる 「金魚のアートみたい」「犯人は足を洗った方がいい」

竹内 章 竹内 章

こちらは、“事件”のあった新潟県村上市の藤基(ふじもと)神社です。旧村上城内に創建され、村上藩祖・内藤信成公をお祀りし、境内は国指定史跡、社殿は市文化財と歴史的風致形成建造物に指定されたこの神社の社務所が何者かによって踏み荒らされた模様です。大広間には子どもの足跡が多数残されているという情報もあります。あっ、今新しい情報が入りました。容疑者確保です。容疑者は…女児、3歳の女児とのことです! 

藤基神社の禰宜(ねぎ)の小島盛康さん(32)が、社務所の大広間がえらいことになっているのに気が付いたのは6月12日の朝9時ごろ。火曜サスペンス劇場ばりの犯行現場を思わせるような無数の足跡。目の前の現実がのみこめず、頭が真っ白になりました。足跡の赤が朱肉によるものと分かり、腰が抜けそうに。「もし朱肉がとれなかったら畳をすべて張り替えなくてはならない。しかも30畳…」と泣きたくなったそうです。

現場(げんじょう)保存などしていられません。洗濯用洗剤とブラシ、ぞうきんで畳の掃除に取り掛かりました。地鎮祭から帰ってきた宮司の父と母にも手伝ってもらい、5人がかりで畳をふき続けること1時間。何とか汚れは落ちました。

容疑者は一家の中にいました。洗面所で、3歳の長女さんが証拠隠滅のため手を洗っていたのです。「一仕事終えて満足そうな様子でした」と小島さん。彼女は小島さん夫妻が目を離したすきをついて、玄関の御朱印用の大判の朱肉を持ち出し、足をぺったんぺったんして走り回ったとみられます。

「畳の汚れを落とすのが本当に大変だったので、この苦労を誰かに分かってほしくて」と小島さんが現場写真とともにツイッターに投稿すると、30万以上にいいねがつくなど拡散が続いています。「和室を泳ぐ金魚のよう」「消すのがもったいない」といった反響の中には、「犯人は足を洗うべき」という「山田君、座布団1枚」間違いなしのコメントも。小島さんに聞きました。

―汚れが落ちて本当に良かったです

「娘は、明るく元気で、よく食べよく走る子です。今までは笑えるいたずらだったのですが、今回ばかりはさすがに驚きました。厳重注意をしました。御朱印用朱肉は新調いたしますのでご安心ください」

―長女さんはしょぼんとしているんでしょうか

「犯行を認め、反省はしているんですが、『楽しかった』とも話していました。親としては、この才能を別の形で生かしてもらいたいと思っています」

―SNSでも大反響です

「皆さんのコメントが面白かったです。『右足は土踏まずがあるけど、左足は偏平足気味』という私たちが知らなかったことを見抜いた人もいて驚きました」

畳を泳ぐ金魚に見えてしまうかわいい足跡。小島さん一家には大変でしたが、こんな微笑ましい事件をニュースにできて、ありがとうございました。

藤基神社のHPはこちら→http://fujimotojinja.jp/

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