稜線の向こうに沈む遠い光、コバルトブルーの空とバラ色の雲、そのすべてが水田に反射して息をのむような反転世界をつくりだしてしています。「夕暮れの田舎の田んぼリフレクションの美しさ」という文言とともに5月25日に投稿された、水田風景の現実世界と反転世界をカメラにおさめた写真がSNSで注目を集めました。
両世界を貫く飛行機雲の白線も清清しい本作品。「めちゃくちゃ癒される」「水面の世界に(目が)!?吸い込まれそうですね」など、光景に心洗われた人たちからの声が多数寄せられています。
撮影したのはShota(@shnimohus)さん、現在20歳の京都の大学生です。写真が趣味で空や風景など、自身が素敵だと感じたものを撮影し、SNSで発表しているそう。どうしたらこんな美しいリフレクション写真を撮れるのかを聞きました。
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――美しい作品です。撮影の経緯をお聞かせください。
飛行機を見つけた瞬間に「これは絶対リフレクションにして写して撮りたい」という思いがあって、空の飛行機雲と田んぼに映る飛行機雲の両方が綺麗に写るアングルを探して撮影しました。
――他にもリフレクション写真をいくつも投稿なさっていますね。反転世界の魅力とは?そして撮影する際、気をつけていることはありますか?
反転世界というのは、日常ではなかなか見ることができないものです。普段見ているものとは違う角度から見ることができるというところに、魅力を感じます。また、今回のように空であれば、普段は見上げているものが足元にも広がっているという、非日常的な感覚と幻想的な風景にとても惹かれます。
撮影時は、現実の空と反転世界の両方の空を綺麗に写せるように、そして反転世界の空が綺麗に写るアングルを探すように注意しています。
――コメントへの返信によりますと、今作はiPhoneで京都の大原の夕暮れを撮られたそう作品だそうですね。撮影方法や時間帯なども教えてください。
iPhoneの超広角で、iPhoneを縦に持って撮りました。田んぼに空が写るように、立って自分の目線と同じ高さから撮影しています。撮影時間は18時40分頃です。
――投稿には美しさに魅せられた人からたくさんコメントが寄せられています。感想はいかがですか。
これほどまでに沢山の方に見ていただけて、嬉しく思います。また、自分が綺麗だと思った瞬間を同じように綺麗と共感していただけて、撮って良かったなと思っています。
また、この撮影時偶然通りかかった地元の方と「今日は夕焼け見れるかな〜」などと話をしながら撮っていたので、「綺麗な瞬間が撮れてたくさんの方に見て戴けましたよ」と言いたいなという気分になりました。
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さらに今後も「今までと変わらず自分が綺麗だなと感じた瞬間を切り取って沢山の方と共有できたら良いな、と思っています。また、自分は田舎出身なので、田舎だからこそ見れる、観光地とはまた違った魅力を、写真を通して共有したい」(Shotaさん)のだそう。これからもぜひ、その美しさで見る人の心を震わせ、共鳴させるような作品を撮り続けて欲しいですね。