「ワクチン予約したい」楽器会社に間違い電話が殺到 社名の「サウンドハウス」がトレンドワード入り

杉田 康人 杉田 康人

千葉県にあるネット通販会社のコールセンターに、新型コロナウイルスのワクチン接種に関する問い合わせ電話が殺到した。成田市にある楽器、音響機器の通販会社・サウンドハウスの「中の人」は20日、ツイッターで「新型コロナワクチンに関する問い合わせが、弊社に急増中です」とつぶやき、一時「サウンドハウス」がトレンドワード入りした。

ツイートでは、コールセンターの電話番号に類似した千葉県印西市印旛支所の電話番号を挙げている。同社は「PA音響機材、楽器、DTM、照明機器を衝撃的な価格にて提供する国内最大級のオンライン・ショップ」(公式サイトから)とうたうだけに、ネット上では「ついにワクチンまでも」「買えるのか」「扱ってそう」との声が見られた。

サウンドハウスへの取材では、20日朝から同社コールセンターにワクチン接種に関する問い合わせ電話が急増。同日だけで、100本近い本数になったという。実際に電話応対した担当者によると「かなり多い。予約したいんですけど、という電話がかかってくる。間違い電話のニュースは知っていましたが、まさか弊社にかかってくるとは予想外でした」と困惑した。

高齢者と思われる人からの間違い電話がほとんだといい「私が電話取った人は、違いますと言うと『あーごめんなさい』と話して電話を切られる落ち着いた人ばかりで、押し問答やキレる方はいらっしゃらなかった」(担当者)と話す。通販サイトに電話をかけるつもりが、印西市印旛支所にかかっている逆のケースも考えられるとして、同社ホームページなどでユーザーに番号をよく確認するよう促すことも検討されている。

印西市の新型コロナウイルス感染症対策室の担当者は、20日から間違い電話が多発したことについて「なぜだろう…?19日夜にホームページを更新したくらいで、20日に特に新しい接種予約の募集などはしていないし、支所の番号も掲載していない」と、原因がわからないとした。

同市印旛支所の担当者も「心当たりがありません。支所の番号は旧印旛村の住民には親しまれた番号で、ワクチン接種のコールセンターにつながらない場合にこちらにかかってくる時もありますが、20日は特に、電話が殺到しているわけでもない」と説明する。

ワクチン予約の間違い電話は全国で問題になっており、騒ぎはまだまだ続きそうだ。

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