コロナ禍で結婚したい人が急増中!? リモート「恋愛塾」で自分を磨き、理想の相手をゲット

八木 純子 八木 純子

 コロナ禍で「おうち時間」が増え、独身者の恋愛願望や結婚意欲が高まっている。大切なパートナー選びの手段のひとつとして、いま結婚相談所に注目が集まっている。オンライン対応も進み、恋愛アドバイザーの指導を受けられるのが特徴。大阪市内で結婚相談所「関西ブライダルエテルナ堂島店リシェーヌ」と恋愛塾「Cinderella Academy」を運営する中藤紫(なかふじ・ゆかり)代表に昨今の婚活事情を聞いた。

コロナ禍で「結婚観」に変化が見られ「恋人がほしい」傾向に!

 中藤さんは大学卒業後、アパレル業界を経て専業主婦になり、その後、金融系の派遣社員も経験。2012年、副業で女子力アップセミナーをスタートさせ、翌年には婚活パーティーを開催した。すると、初主催でいきなり1組が成婚。その時に「人と人を結びつける仕事の楽しさを知った」そうだ。

 その後、セミナーの企画で大手結婚相談所の代表と出会い、この道へ。2017年には自らが代表を務める関西ブライダルエテルナを開業し、2018年に現在の堂島に移転している。

 中藤さんが結婚相談所に携わるようになったころは「晩婚化」がどんどん深まっている時代。未婚率増加の理由は社会の多様化や女性の社会進出とも関連し、中藤さん曰く「女性の経済力アップと、男性の家事力アップとも関係している」という。つまり、結婚によって家事力と経済力を補い合っていたといえるのだ。

 ところが、コロナ時代になり、意識の変化が見られ、結婚意欲が高まっているという。その理由として中藤さんは「外出自粛やリモートワークによる孤独感、コロナ禍での生活に対する不安感があり、大切な人と過ごす時間の重要性を認識した独身者は多いのではないでしょうか」と話す。

コロナ禍で婚活パーティやイベント、勉強会もオンラインに

 全国に4000社以上あるといわれる結婚相談所。「リシェーヌ」には「結婚は無理かな」とあきらめかけている人や他社でうまく行かなかった人からの相談も少なくないが、強みとして「ここはお相手を探すだけの結婚相談所ではなく、恋愛コミュニケーションや脳科学(考え方)、婚活マーケティング、開運メソッド、成功哲学なども取り入れています」と中藤さん。その結果「半年から1年ぐらいでお相手が見つかっていますね」と言う。

 コロナに対応し、会員向けオンライン勉強会も始めた。「外見」「会話」「メンタル」といったテーマを中心に、毎月1~2回、外部講師なども招く。これによって、顧客満足度も高まり、交際率がアップしているそうだ。YouTubeでの動画配信も始めており「お見合いの基本、身だしなみや考え方をアドバイスしています。他社との差別化も図れ、分かりやすいと好評です」と話す。

 また、コロナ前はホテルなどに10名~25名程度集めて行っていた婚活パーティーや婚活イベントも、コロナ後は一転し、人数は4名から8名程度の少人数制での実施か、リモート婚活パーティーに変化している。

 リモート婚活イベントでは「出会いが少ないコロナ禍だからこそ、楽しく安全な出会いのイベントを定期的に開催したいと思っています」と中藤さん。6月13日に女性お笑い芸人を招いての「お笑い婚活パーティ」を企画中だとか。

2020年には恋活も支援したいと「恋愛塾」を開校

 ブライダル総研調べによると現在、20代~40代の68.8%が未婚者。さらに、20代男性4割は交際経験なし、という。中藤さんは、こうした恋愛事情を踏まえた上で、2020年5月にはオンラインによる恋愛塾「Cinderella Academy」を開校。その目的として2つ挙げた。

 「1つはデータにもあるように、男性の草食化に伴い、恋愛する人が激減したこと。男性が草食化したなら女性から男性を誘えるように育てよう。恋愛も学ぶ時代だと確信しました」

 「2つ目は、こじらせ思考で恋愛や人生がうまくいっていない人に、幸せになれる思考になっていただきたいと思いました」

 実際、受講後の成果も出ており「いままで自分を苦しめていた思考から開放され、生きるのが楽になれました、という受講生が増えました。自分と向き合うことで長年苦しんでいたトラウマを解消でき、同じことが起こっても見え方や捉え方が変わる。これが交際率、成婚率アップにもつながっています」と分析した。

 また恋愛塾がうまくいったことで、中藤さんは「女性が働きやすい環境の提供や女性の自立支援にもつなげたい」と、2020年12月には「恋愛塾講師養成講座」も誕生させており、今後も様々な形でサポートしていく構えだ。

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