スイーツのプロが心から感動、新ホテルのアフタヌーンティー実食「風味や香り、食感のコントラストが素晴らしい」

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私はスイーツコーディネーターという仕事柄、年間40〜50種類のアフタヌーンティーをいただくのですが、ここ数年でいただいたなかでも3本の指に入る、感動のアフタヌーンティーに出会ってしまいました。それは、先日オープンしたばかりの「W Osaka」です!

2021年3月16日、大阪メトロ各線「心斎橋駅」より徒歩約5分、大阪のメインストリートである御堂筋沿いに、ラグジュアリー・ライフスタイルホテル「W(ダブリュー)」の日本初上陸となる「W Osaka」が開業しました。

デザイン監修を務めるのは、地元・大阪出身の世界的建築家・安藤忠雄氏。外観は、巨大な鉱石による研ぎ澄まされた結晶体をイメージし、黒を基調にしたシンプルでスタイリッシュなデザインです。コンセプトはクリエイティビティを解き放つ「大人の遊び場」で、泊まるだけのホテルではない“目的地となるホテル”を目指しているとのこと。

インテリアデザインは、世界各国の「W」を手掛けてきたオランダの「Concrete Architectural Associates」社。ネオンきらめくエネルギッシュな大阪の街からインスパイアされた、にぎやかで個性あふれるインテリアになっています。

このピンクに煌くトンネルは、御堂筋側のエントランスを入ったところにあり、すでに定番の撮影スポットとなっていますが、モデル気分でウォーキングを楽しむことができます。

アフタヌーンティーは、ロビーフロア3階の「LIVING ROOM(リビング ルーム)」にて。エレベーターの扉があくと、これまた大阪らしくヴィヴィッドな色遣いの、遊び心ある空間が広がります。

「LIVING ROOM」は、多くの人々が行き交うホテルのロビーフロアにあり、軽食、アフタヌーンティー、カクテルタイムなどいろいろな時間帯で利用することができます。

スタンドマイクを備えたステージやDJブースもあり、音楽やライブイベントを実施予定。レインボーカラーのソファや照明も個性的ですが、さらにバーカウンターには提灯のような照明が吊り下げられ、たこ焼きのようなまん丸フォルムがキュートなスツールも並んでいます。

オープンエアのテラス席や個室もあり、様々なスタイルで楽しむことができます。

まさに「大阪商人の遊び心」をデザインテーマに、ミニマルな外観と華やかなインテリアのコントラストで体現されている空間。ホテルスタッフさんも撮影に協力的で、ここのスタッフであることを心から楽しんでいる笑顔が印象的でした。

さあ、いよいよアフタヌーンティーの時間です!

サービスのコンセプト「Whatever/Whenever」の英文字が描かれたプレートや、音楽の再生ボタンが刺繍されたナプキンまで、ひとつひとつに小ワザが効いていてオシャレすぎます。ナプキンの模様には337と客室の数まで。

テーブルに着席するまでにフォトスポットが盛りだくさんなので、15分前集合をオススメします(笑)。

「LIVING ROOM」のアフタヌーンティー(6950円・税サ込・要予約)は、W大阪の外観をモチーフにした重厚感のあるブラックボックスで登場(実際かなり重いんです)。周りの景色が写り込んでしまうほど、きれいに艶めくボックスに期待感が高まります。

席は2時間制で、飲み物はコーヒー、紅茶からフリーフローで選ぶことができます。紅茶は、アメリカ・ポートランドに拠点を持つ「スティーブン スミス ティーメーカー」を使用。オススメの「W Osaka オリジナルブレンド」は、軽快な飲み口のセイロン・アッサム・ニルギリが主役となり、カルダモンやピーチ・パイナップル・バニラなどのトッピングが加わった華やかなフレーバーです。

紅茶のポットも初めて見るスタイル。茶葉の蒸らしが終わりレバーを押すと、一気に下の器に紅茶が注がれます。この瞬間、湯気とともに立ちのぼるアロマにうっとり…。さらにカップにも大阪の街並みが描かれていて…大阪愛とエンタメ性に溢れ、一分の隙もありません。

いよいよ、ブラックボックスをオープン! スタンドをくるくるっと回していただきました。ここがイチオシの映えポイントです!

まずビジュアルの感想としては、どれもサイズが大きくボリューミー。ひとつひとつ手が込んでいて、さすがWという遊び心が伝わってきます。スタンドを回しながら、4面すべて写真を撮りたくなると思いますが、かなり重いので倒さないようにご注意を。

スイーツは6種類。上から時計回りに、ストロベリーグァバムース、ブルーベリー紫蘇ムース、ミルクチョコレート ヘーゼルナッツケーキ、ライチピンクグレープフルーツムース、ピスタチオグリオットチェリーケーキ、赤い果実ホワイトチョコレートサバラン。プレートに並べてみても、目にも鮮やかでころんとかわいらしいフォルムがたまりません。

ポップなビジュアルにトキメキつつも、私はムースよりもベイクした生地がメインのケーキが好きなので、今回は少し物足りないかなぁと思いながら、まずストロベリーグァバムースにナイフを入れてみてビックリ!?

ホワイトチョコレートでコーティングされたストロベリームースの中にはグァバと野いちごのジュレがイン。上にはストロベリーのマリネがトッピングされていて、ん?このフォルムどこかで見たことがある気がすると思ったら…、なんとロビーのスツールとデザインをリンクさせているというこだわりようです。

このような構成のムースは、味がぼんやりで残念なことも多いんですが、グァバと野苺のシャープな酸味とストロベリーの甘酸っぱい香りのハーモニーが絶妙でした。

他のスイーツも、プチサイズながらそれぞれにしっかりと手がかかっていて。濃厚な甘みとシャープな酸味、爽やかな香りとナッティな香ばしさ、ほわっとエアリーな口どけとサクッ、カリッとした食感。

風味や香り、食感のコントラストが素晴らしく、これはどんな構成になっているんだろう?とカットするドキドキ感もあり、やや大きめのサイズながら最後までワクワクしながらいただきました。

セイヴォリー(甘くない軽食)は5種類。上から時計回りに、海老入りオニオングラタン風キッシュ、グリーンピースとスモークサーモンのクロックムッシュ、フォアグラのパルフェ 苺とシャンパンのムース、低温調理した牛モモ肉と野菜のミルフィーユサンドイッチ、新牛蒡と豚肉のリエット 実山椒のピクルス エクレア仕立て。

アフタヌーンティーのセイヴォリーというと、サンドイッチなど、おつまみ程度のものが多いのですが、こちらはプチサイズながら、しっかりと手仕事が施されたお料理系。主役の素材を引き立てる脇役も際立っていて、エンタメ性だけではない、ホテルメイドのプライドが感じられる逸品ぞろいです。

牛肉が大好きな私の一番のお気に入りは、低温調理した牛モモ肉と野菜のミルフィーユサンドイッチ。絶妙に火入れされた牛肉が、しっとりと舌に寄り添う口福。むぎゅっと噛みしめるたびに、じんわりと肉の旨みがあふれ出できて、いつまでも飲み込みたくないほどの幸福感。野菜のシャキシャキ感とのマリアージュがたまりません。プチサイズではなく、普通のサンドイッチサイズでいただきたい!レストランのお料理も食べてみたい!そんな気持ちにさせられる一品でした。グリーンピースとサーモンの春らしいハーモニーも、実山椒がピリリと効いたリエットもおいしかった。

スコーンは、カシスとレモンの2種類あり、クロテッドクリームが添えられています。スイーツやセイヴォリーとは逆に、ふた口サイズのやや小さめのスコーン。しっかりとしたカシス&レモンテイストで、生地感もしっとり。パサパサの生地に口中の水分をもっていかれたり、お腹がいっぱいになりすぎることのない、ベストバランスなスコーンに思わず心の中で拍手をおくってしまいました。

最初にも述べましたが、ここ数年でいただいたなかでも3本の指に入る感動のアフタヌーンティー。華やかに彩られた大胆で斬新なビジュアルと、シェフのこだわりやワザが光るテイストが見事に融合したアフタヌーンティーでした。

あえてテーマは決めず、旬の素材を取り入れながら、自由な発想でメニューが組み立てられているのも勝因のひとつだと思います。まだオープンして1カ月も経ちませんが、今後の展開にワクワクが止まりません。アフタヌーンティーもメニューが変わるごとに追いかけつつ、ホテルのレストランも制覇していきたいと思います。

W Osaka「アフタヌーンティー デライト」
会場:LIVING ROOM(3階)
時間:11:30~、14:00~、16:30~(各2時間制)
料金:1人 6950円(税・サービス料15%込) ※要予約
電話:06-6484-5812(レストラン予約)
https://www.marriott.co.jp/hotels/travel/osaow-w-osaka

https://ameblo.jp/yukijenne

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・松本由紀子)

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