「ママの年齢は…」ちょっとだけ?見栄を張って、子どもに“ウソ”を教えた結果

島田 志麻 島田 志麻

みなさんは、「思わず見栄を張ってしまった!」ということはありますか?

保育園に通う娘の朝の通園時間。園の近くには通園途中のたくさんの園児がいたのですが、その中で、ひときわ声の大きい元気な年長組の男の子とお母さんの会話が聞こえてきました。

「僕は明日のお誕生日で6歳だよね?」

「そうだよ!お誕生日楽しみだね!」

「ママは、いま20歳だよね?」

「…っ!!」

そう言われたお母さんはどう見ても、40歳は超えていそうでした。「ママ」というよりは「肝っ玉母ちゃん」といったほうがしっくりくるような貫禄も醸し出しています。もちろん、20歳であるはずもなく…。

「えーと。今日は幼稚園でどんな遊びするって言ってたかなぁ~?」と男の子に尋ねて話をそらそうとするお母さん。しかし、

「ママはお誕生日がきたら何歳になるの?20歳の次は何歳?」

お母さんの苦肉の策は、男の子には通じませんでした。

声の大きな男の子だったので、近くにいた大勢のお母さん方にも会話は聞こえていたはず。気の毒そうな顔で見ている人や、聞こえないふりをしている人などさまざまな反応で、私も「気の毒だなぁ…」と思いながら聞こえないふりをしていました。

そのとき、私とつないでいた手を引っ張りながら娘が「あれ?お母さんも…」と私に言いかけたとき、ハッと思い出しました!

慌てた私は、

「あ、あのね、お母さん間違えてた!お母さんは24さ…じゃなくて、29歳なんだよ!ダメだなぁ、間違えちゃった!」

と、被せるように言い、何とか先述のお母さんの二の舞は演じずに済みました。純粋無垢な娘は「そうなんだぁ~。お母さん、おっちょこちょいだねぇ~」と可愛らしい笑みを浮かべていましたが…。

子どもにしてみたら、20歳と40歳の違いなどわからず、見た目で判断するのは、お兄さんお姉さん、大人の人、おじさんおばさん、お年寄りの方、くらいの感覚でしょう。そのお母さんと私は、よくわかっていない子どもに「20歳」と見栄を張って教えていたことで、赤っ恥をかく結果となってしまいました。

しかし自分自身、何にびっくりしたかというと、こんな状況下でも「24歳、四捨五入すればまだハタチ!」という言葉が頭をよぎり、咄嗟に24歳で通そうとした切ないオンナゴコロでした。やはり、お母さんになったといえど、女性はいつまでも若くきれいに思われたかったのでしょうね。

とはいえ、やはり子どもには正直に伝えておくのが賢明です。

…教訓!「純粋な子どもに見栄を張ると自爆する」!!

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