「ナメコって傘が開くとこんなに立派なキノコになるんですよ。知ってました?」
キノコ盆栽の作り方を解説する動画がSNS上で大きな注目を集めている。この動画を投稿したのはウェブデザイナーで「きのこリウム」作家の樋口和智さん(@kinocorium)。
作り方の手順は木の皮や苔で盆栽のようなフォルムを作って仕上げにキノコ菌床を埋め込むというもの。キノコは食べるものという先入観を取り払った斬新な美の世界観にSNSユーザー達からは
「極限レベルクオリティの夏休みの自由研究。」
「生え方まで考えて作ってるんですね…圧巻すぎる…」
「そうか、言われてみれば普段食べてるやつって傘が開ききらない若いやつなのか…( ・ω・)」
「すごいですね ナメコは以前に子どもたちの食育で栽培キットで育てたら 傘が10円玉くらい大きくなってウケた。それを味噌汁やバター炒めして食べましたね」
など数々の絶賛のコメントが寄せられている。
キノコ盆栽について樋口さんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):きのこリウムのご活動を始められたきっかけについてお聞かせください。
樋口:友人たちと公園にキノコ観察に行った事でキノコに興味を持ち始めました。元々、幼いころから生き物を育てることが大好きだったのでキノコも育てようと思い、やっているうちに「水槽の中でキノコを育てて森の中の景色のようなものを作ったら面白いものが出来上がるんじゃないか」と思いつきました。
きのこリウムはメルヘンの世界のような風景が小さなガラス容器の中に出来上がり、それをお家に居ながら観察できることが最大の魅力だと思っています。また日々刻々と成長するキノコの姿を観察できるのも魅力です。
中将:きのこ盆栽はそのきのこリウムの一ジャンルという位置づけでしょうか。きのこ盆栽の魅力についてお聞かせください
樋口:このきのこ盆栽は力強くダイナミックなイメージを表現したいと思い制作しました。きのこリウムで使用しているきのこの種類は主に4種類なのですが、その中でも一番どっしりとした雰囲気を持つのがナメコです。太くどっしりとした幹を形作り、そこからナメコを株立で生やすことで、力強さをうまく表現できました。
逆に繊細なイメージを持つエノキタケを使った作品もあります。
こちらは光を当てずにわざと徒長させ、すらっと長くスタイリッシュに仕上げました。
中将:ナメコとはまた一味違う繊細な趣きがありますね。今回のご投稿に対し数々の絶賛のコメントが寄せられていますが、反響へのご感想をお聞かせください。
樋口:今までキノコといえば食べる事を対象としていた人がほとんどで、観賞用として育てていることに驚いている人が多かったですね。きのこリウム、きのこ盆栽のような楽しみ方もあるということをこれからもどんどん広めていきたいです。
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▽樋口和智さん関連情報
きのこリウム公式サイト:https://kinocorium.net/
Twitterアカウント:https://twitter.com/kinocorium
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/c/kinocorium/
著書「部屋で楽しむ きのこリウムの世界」(家の光協会):https://www.amazon.co.jp/dp/4259566288
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樋口さんはYouTubeできのこリウム、きのこ盆栽の作り方動画を公開している。ご興味のある方はぜひご自身でもチャレンジしていただきたい。