黒板アートの世界がとんでもないことになっている!驚愕のクオリティ続々…コンテストも人気

黒川 裕生 黒川 裕生

近畿ブロックのエリア賞に輝いた奈良県立磯城野高校美術部の顧問濵﨑祐貴先生と、3年で部長の久保利美麗さんに話を聞いた。濵﨑先生は「はまー(@hamacream)」の名で数々の黒板アートをSNSに投稿し、以前から注目を集める存在。最近では、落ち葉だけで絵を表現する「落ち葉アート」の投稿でも話題になった。

――黒板アート甲子園に参加したきっかけ、参加回数を教えてください。

濵﨑「磯城野高校美術部としての参加は2年ぶり2回目です」

――作品で苦労したポイント、工夫したこと、一番見てほしい部分は。

久保利「チョークで立体感を表現するのが大変でした。奥行きを出すために、紫色だけではなく赤色や青色なども重ねました。注目してほしいポイントは、1本1本に個性がある藤の花です。部員全員で協力して描いたからこそ、深みのある作品になりました」

――受賞の感想は。

久保利「信じられないくらい嬉しいです」

――濵﨑先生は手を加えていないそうですが、どんな指導・助言をしましたか。

濵﨑「『誰に向けて、何のために描くのか』を練ってから、チョークを握るよう伝えました。あとは描くモチーフのことをしっかりと調べ、敬意を払って描くこと、また技術的なことについては、黒板ならではの表現を探究するようアドバイスしました」

――生徒たちがこのような作品を完成させ、評価されたことについてどう感じていますか。

濵﨑「素直に嬉しい気持ちです。さまざまな制約を柔軟に受け入れながら、部員たちはよく頑張りました。コロナ禍の中で、このような機会を頂けたことに改めて感謝しています」

――他の受賞作のクオリティを見て、黒板アートを続けてきた1人としてどんな感想を持ちましたか。

濵﨑「自分の場合は『学校の黒板にここまで過剰に描き込んでる人がいないからやってみよう』という出発点だったので、今や黒板アートという言葉が定着し、その文化がここまで根付いたことが感慨深いです。それぞれの技術にも驚かされますが、熱のこもった作品と出会うたび、教員としてわくわくします」

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