猫と触れあえる京町家の自然派セレクトショップ 子育て中のママの応援も

うちの福招きねこ〜西日本編〜

西松 宏 西松 宏

 厳選された自然食品、天然由来の化粧品、洋服、猫雑貨などを販売している京都・北白川のセレクトショップ「コトリエ商店」。築85年の趣きある京町家に入れば、オーナーの尾藤俊輔さん(39)、妻の麻理子さん(37)夫婦と一緒に暮らすスコティッシュフォールドの「みかん」店長(メス、7歳)、シャムミックスの「おこげ」副店長(メス、1歳)と出会える。2匹とふれあえる店内のサロンは、子育てママやOLなどの間で人気急上昇中。2匹のおもてなしぶりなどを麻理子さんに聞いた。

 麻理子さん みかんは7年前、私たち夫婦が入籍した直後に、知人のブリーダーさんから引き取った子。結婚したら猫と一緒に暮らしたいなとずっと思っていたんです。まだ生後2カ月くらいで、鼻の左側にある丸い柄がとても愛らしくて。私も主人も一目惚れでした。

 「みかん・絵日記」(作・安孫子三和)という少女漫画があったの知ってます?人間の言葉が喋れるオレンジ色の猫・みかんと人間との心温まるストーリーで、私、その猫に憧れていて(笑)。その漫画の記憶もあり、毛の色も暖色だし、「みかん」と名付けました。

 みかんは温厚な性格で、人が大好き。名前を読んだらワンちゃんみたいにトコトコ寄ってきます。お客さんが店にくると、壁によりかかって「スコ座り」(スコティッシュフォールド独特の座り方)を自ら披露して出迎えることもよくあります。そんなところがおもてなし上手で、ファンの方々の心をくすぐっています。

 ご飯は朝と夜、あげているのですが、小さいころから、夜食べ残したカリカリを夜中の3時くらいに食べるという困った習慣があるんです。「今から食べるね」と、寝ている私をわざわざ起こしてからいつも食べるんですよ。食べ終わって撫でてあげるとゴロゴロ鳴き、私は心地よいそのゴロゴロ音を聞きながらもう一度眠りにつくんです(笑)。そんなふうに夜中起こされる生活がずっと続いています。

 一方、おこげは1年前、個人で保護猫活動をされている女性から譲り受けました。店で販売している猫雑貨の売り上げの一部を、定期的に京都市の動物愛護基金に寄付させていただいているのですが、ただお金の支援をするだけじゃなくて、1匹しか無理だけれど、私たちも保護猫を迎え入れてみようと。

 保護した女性によれば、おこげは、とあるガレージで母猫が産んだ4、5匹の中の1匹。ねこ風邪をひいて病院に通っていたため、他の兄弟姉妹たちはみんなもらわれていったのに最後まで残っていたんです。シャムミックスで可愛くて上品で、初めて抱っこした瞬間、「私が引き取らせていただきます」と即返事をしていました。

 おこげはお客さんの膝の上に自分から乗る愛嬌たっぷりな子なので、そうされた方々はもうメロメロになります。ただ、先住のみかんとは、なかなか仲よくならなくて…。初めておこげがここへ来たとき、みかんはシャーと威嚇してすごく警戒していました。1年が経ったいまは、ようやく同じ空間に一緒にいられるようになったくらい。どちらかが近づきすぎると取っ組み合いになります。おこげ副店長は、みかん店長の見習いなのですが、いつか2匹が添い寝してくれる日を夢みています(笑)

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