幻の「かるた甲子園」Tシャツ販売 「ちはやふる」末次さんオリジナルイラスト入り、収益は来夏大会に 

京都新聞社 京都新聞社
漫画家末次由紀さんのオリジナルイラストがデザインされた幻の第42回大会のTシャツ(大津市)
漫画家末次由紀さんのオリジナルイラストがデザインされた幻の第42回大会のTシャツ(大津市)

 「かるたの甲子園」として知られ、大津市の近江神宮境内の近江勧学館などを舞台に熱戦が繰り広げられる「小倉百人一首競技かるた全国高校選手権」。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止で大会が中止になったが、幻となった第42回大会のTシャツが今年も作られた。近江勧学館などで販売しており、収益を今後の大会運営に役立てる。

 競技かるたを題材にした漫画「ちはやふる」の人気で大会参加者が増えており、昨年は個人戦に全国から2千人以上が集まった。参加者増に伴う会場の追加などで運営費の負担が大きくなっているという。

 数年前から地元のかるた愛好会「大津あきのた会」がTシャツを作り、収益を大会運営費として寄付している。7月24~26日に予定していた大会は中止になったが、来年の運営費に活用しようと、今年も同会がTシャツを作った。

 これまでのTシャツは漫画の一場面を使用してきたが、今年は「ちはやふる」の作者末次由紀さんのオリジナルイラストを初めてデザインした。背面には主人公ら3人が並ぶオリジナルイラストが描かれ、表側の胸元には小倉百人一首の42番の下の句「すゑのまつやまなみこさしとは」をあしらった。

 Tシャツはピンクとブルーの2色。1枚1800円。近江勧学館事務所で直接販売しているほか、末次さんが競技かるた大会の支援や情報発信を目指して立ち上げた「ちはやふる基金」のホームページからも販売している。

 大会主催団体の一つ、天智聖徳文教財団の理事で、近江勧学館の東出太事務局長(49)は「今年参加できずにつらい思いをした生徒がたくさんおり、来年は開催できるように力を注ぎたい。そのためにも一人一人の力を支援につなげたい」と話している。

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