「1年くらいの留学で『復帰』は大袈裟」 帰国後の扱いに違和感を抱く野村周平が本音で(?)語る

黒川 裕生 黒川 裕生

2019年5月に語学留学で渡米してから1年あまり。カンテレ・フジテレビ系で9月22日に放送が始まるドラマ「DIVER-特殊潜入班-」は、野村周平にとって帰国後初の連続ドラマ出演となる。しかし本人は「たかが1年離れていたくらいで『復帰』みたいに言われるのがほんまに嫌で…。『帰国後初』をネタに使われている気がするけど、そんな大層なことではない」と少し居心地の悪さを感じているようだ。ニューヨーク(NY)での生活や帰国後の現場で感じたこと、そしていまだに「やりたくてたまらない」という高校生役に対する熱い思いなどを聞いた。

「NYのリアルな空気が吸いたかった」

「留学していたのは去年の5月末から今年の4月頭くらいまでですね。コロナで早まりましたけど、ほんまは5月末くらいまで帰って来ない予定やったんで、そこまでは仕事せえへんぞという謎の意地がありました。向こうでは学校に行ってましたよ。学生ビザですから。渡米したタイミングに理由なんて別にないです。フラッと行こかな、くらいの感じ。別に『行きます』って公表するつもりもなかったんですけど…」

「帰国したのはコロナで帰って来られへんかも、となる前です。NYは2月ぐらいから全部ロックダウンしとって、家におらなあかんし、授業とかも全部オンラインやし、バーも開いてへんしで、これ日本におるのと変わらへんやんと思って。残り1カ月ちょいあったけど、もうおっても無駄やと思って戻ってきました」

「向こうではスケボーやったり酒飲んだりスケボーやったり(笑)。よく聞かれるんですけど、海外での活動を視野に入れた留学というわけでは全然ないです。むしろ、ただ『現地のリアルな空気を吸いに行った』というのが正しいと思う。『この街に住んだ』という経験が人生の糧になると思ったから、それを味わいに行った感じです。向こうで演技の勉強なんかしてないですよ。ブロードウェイも、チケット高いし、取られへんし、向こうの友達も見に行くようなヤツはいないしで、1回も見てないすね。ほんまに、地元のヤツが行くようなとこばかり行って遊んでました」

「復帰」「帰国後初」に違和感

「自分は今、『復帰』とか『帰国後初』をネタに使われてるような気がするんやけど、10年とかならまだしも、たかが1年。自分としては全然そんな大袈裟なつもりはないんですよ。今の時代、留学しとってもその人の生活ってSNSなんかで見えるじゃないですか。逆にその人を通していろんな世界が見えるわけやから、ファンも『寂しい』っていう気持ちはないと思うんやけどな。だって、日本にいたって別に会えないですし。普段から画面越しでしか会ってへんのに、寂しいとかなくないですか?醒めてるって言われたらそうかもしれないですけど」

「1年ぶりに現場に戻って、良い意味でも悪い意味でも『変わってへんな』と思いました。作り方とか、撮影の意気込み、本気度とか。1年離れててまたこの世界に戻ってきたのは、やっぱりこれしかないですからね。キャスティングの人が覚えていてくださったのは、ありがたかったです。天職だとかそんな大袈裟な言い方はしたくないですけど、10代からずっとこれしかやってませんので」

にじみ出てきたおっさん感、高校生役への未練

「今回『DIVER』で演じる元自衛官の佐根村は、実年齢に近い27歳。…嫌ですねえ。いつまでも高校生役やりたいすね。昔はよく下に見られてたけど、もうアラサーですよ。バリ嫌(神戸弁で『すごく嫌』の意)やな。俳優が高校生を演じられる時間は短いんです。そりゃ30代でベビーフェイスの人もいますけど、俺はもうおっさんオーラがにじみ出てますからね。さっきも一緒にテレビに出てましたけど、JO1みたいな若いアイドルとかが近くにいたらもう無理よ。無理無理。キラキラしてる。無理」

「まあ高校生役は冗談としても、恋愛モノをやるのはやっぱ20代前半とかがピークなんすよ。ほんま、俳優人生の中で5年くらい、長くても10年できたらええみたいな。だから、チャンスがあるならまだまだやりたい気持ちはあります。じゃあなんでそんな大切な時期にNYに行ったのかというと、そら高校生役とNYとどっちか選べるんなら迷わずNYです」

「でも俺、気持ちポンポン変わるんで。だから明日になったらまた言ってること変わってるかもしれないですよ。気分屋なんで、ほんまに」

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「DIVER-特殊潜入班-」は9月22日(火)21時〜21時54分。初回15分拡大。全5話。兵庫県警が舞台のサスペンスで、原作は大沢俊太郎の漫画「DIVER-組対潜入班-」。主演は福士蒼汰。物語の鍵を握る元海上自衛隊員の佐根村将を演じる野村は、撮影前に筋トレやキックボクシングで体を作り上げたといい、「原作ファンの期待を裏切らない出来になっていると思います」と手応えを語る。なお、撮影は主に、野村の出身地である神戸などで行われた。

◾️公式サイト https://www.ktv.jp/diver/

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