超強力マシン、迫力のドリフト…! 接触やスピン続発「D1グランプリ」に密着

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 響き渡るエンジン音、たちこめる白煙-。1000馬力を超える競技車両が、後輪を滑らせながら猛スピードで駆け抜けていく。いつスピンしてもおかしくないが、ドライバーは車体を巧みにコントロールし、コース上に弧を描いていく。

 「ドリフト走行」の技術を競う「D1グランプリ」が7月24日、滋賀県米原市の奥伊吹モーターパークで開かれた。滋賀県での開催は初めて。グランプリは、それまで公式戦のなかったドリフトをプロ競技化し、2001年に開幕。国内のサーキットを転戦するほか、近年ではロシアや中国で大会を開くなど、海外でも注目を集めている。

 競技は採点方式で、ドリフトの角度やスピード、動きのスムーズさなどを車載コンピューターと審判の目で判定する。今年初参戦の蕎麦切広大さん(24)は「アクセルやブレーキなど一瞬のミスが減点につながる。30秒程度の競技時間に全身全霊を注ぐ」と話す。

 1台ずつ走る「単走」の得点をもとに、決勝トーナメントとなる「追走」の相手が決まる。2台で走る追走では相手との駆け引きも重要で、スピードに強弱をつけたり、ぎりぎりまで車体を近づけたりして、相手の走りを揺さぶる。

 当日はあいにくの雨模様。車のコントロールはさらに難しくなり、接触やスピンも見られた。壊れた車は次の出走に間に合うよう、ピットクルーが懸命に修理を行っていた。

 新型コロナウイルスの影響で無観客となり、コース脇では関係者が静かに競技を見守った。次に京滋で開催される際には、より多くの人が間近でドリフトの迫力を体感できるようになっていてほしい。

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