パソコンで資料作成する際に、きれいなフォントを選びたいな…と思っても、難しいと感じていませんか。みんな同じような名前ばかりだし、末尾にPとかUDとかUIとか…謎のアルファベット文字までついてるし…。そんなフォント選びに迷ってきた人たちのあいだで、名称の法則をわかりやすく解説したパワーポイント資料が注目を集めています。
話題の資料は、「あらた | PowerPoint+」(@powerpoint_plus)さんが9月1日にTwitterに投稿したもの。「MSゴシックとMSPゴシックみたいに、日本語フォントの名称にくっついている、よくわからない英語の意味についてまとめてみました」というコメントとともにアップし、2日夕刻までに5万件近い「いいね」を集めています。
資料によると、フォント名の末尾についている「英語の意味」はこんな感じです…。
・P → プロポーショナルフォントのこと 文字ごとに字幅が調整されているので、見栄えが良い
・UD → ユニバーサルデザインフォントのこと 文字の空きを広くするなどして、読みやすくデザインしている
・UI → ユーザーインターフェイス向けに作られたフォントのこと Windowsのダイアログ用に作られており、狭い空間に入るように、ひらがな・カタカナの幅が狭い
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コメント欄には「わかりやすい」「これまで感覚的に使っていたので勉強になります」といった声が続々と。「意味もわからず、見た目きれいだからMSPゴシック多用してた。だから文字そろえるの大変なのか!」と、普段困っていた問題が解決できたという人も。なるほど…用途にあわせてフォントも使い分けないといけないのですね…。
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投稿されたあらたさんに、もうすこし解説してもらいました。
――今回のような資料をまとめようと思われたのはなぜですか。
「私自身パワーポイントについて学ぶ中で、気になったので調べてみたらいろいろな発見があったからです。MSゴシックとMS Pゴシックの存在は知っていたのですが、違いまで調べたことがなかったので、そういうことだったんだ!とすごいすっきりしました」
――あらたさんおススメのフォントは何になりますか。
「WindowsとMac両方に対応している『游ゴシック』が一番おススメです。今回の資料も游ゴシックで作成していて、私自身も一番よく使うフォントです。ちなみにMacの方ですと、『ヒラギノ角ゴシック』が最強です。文字の美しさはもちろん、太さの種類が細かく分けられているので…。逆にMSゴシックとかはおススメしないです。字のバランスがあまりよくないためです」
――資料を見て、Pがついたフォントは文字揃えが必要ないところで積極的に使おう!と思ったりしましたが、UIフォントとかOS向けに作られた文字は、一般の資料作成などで使うことはあるのでしょうか…。
「細かいところで『行を変えたくない』とか『枠内に収めたい』ときに、UIフォントなどを使って枠内におさめるという使い方はありそうですね」
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東京で学校の先生をされているというあらたさん。「学校パワポ研究所所長」と名乗り、Twitterやnoteで、パワーポイントのテクニックを続々と発信されています。
――ちなみに…今回の資料もパワーポイントで作成されているのでしょうか。
「パワポで作成していますが、人やネコのイラストはパワポじゃないです。最近リリースされた「Loose Drawing(https://loosedrawing.com)」というイラストサービスを使わせていただきました。こうした素材をうまく活用することで、お手軽に素敵なパワポが作れます」
―美しいパワーポイントを作る秘訣はなんでしょうか。
「やはり『フォント』と『色選び』の2つが一番重要だと思います。そこを押さえるだけでも、とてもきれいに見えると思いますし、そして何よりパワポを作っていてとても楽しくなると思います。色選びについては、noteの公式にもおススメいただいた記事をまとめていますので、ぜひ読んでいただきたいです!」
――しかし…山ほどいろいろなアプリがある中で、「パワーポイント」にこだわられている理由はありますか。
「やはり、一番多くの人が使っているソフトであるということと、自分のパソコンに入っていたからです(笑)。ほかの方もぜひパワポを使って何か作って発信してほしいな!と思います。みなさんが思っている以上にパワポはポテンシャルがあります!」
■あらたさんのnote「PowerPoint+」 https://note.com/powerpoint_plus