今年でラストとなる「ゆるキャラグランプリ」に、京都府向日市のキャラ「たけ・のこ・りん」が初めてエントリーした。府内の自治体はほとんど参加しておらず、ブームは下火になりつつあるが、同市は「魅力発信につなげたい」と、かすかな期待を寄せる。
向日市のキャラは、タケノコをモチーフにした愛らしい表情が特徴の3体で、昨秋に着ぐるみが完成した。市によると「たけ・のこ・りん」宛てに年賀状やメッセージカードが届くなど、人気が広がりつつあるという。ゆるキャラグランプリへは最初で最後の挑戦で、市は広報誌などで投票を呼び掛けている。
ただ、ゆるキャラブームは落ち着きを見せており、近年はグランプリで組織票が指摘されるなど、「選挙離れ」が進んでいる。
近隣では、ガラシャ祭りのキャラ「お玉ちゃん」を持つ京都府長岡京市と、「ラランちゃん」がある京都府大山崎町商工会が、「出場しても、埋もれてしまう。地元へのPR活動を大事にしたい」と、いずれもエントリーを見送った。向日市のほかに今回の大会に参加する府内の自治体は綾部市だけだった。
「たけ・のこ・りん」は、13日正午現在、95位。向日市の担当者は「3体を『いいとこPR隊』と位置付けており、市の良さを知ってもらう情報発信の先頭を担ってもらいたい」としている。
最後のグランプリはインターネット投票を9月25日まで募っている。10月3、4日に岩手県で行われるイベント内での決戦投票結果と合わせて順位が決まる。