トミカの50周年を記念して発売されたミニカーのセットシリーズが「狂気に満ちてる」とSNS上で大きな反響を呼んでいる。
当シリーズはテーマごとにチョイスされた50台のミニカーをセット販売するというもの。それだけ聞くと「さすがミニカーの老舗ブランド!やることが大きい!」と賛辞しか出てこないが、公式サイトの商品ページに目を通すとなにやら怪しげな雰囲気が……。
『どこかの山のツーリング50台セット』、『骨格カクカク50台セット』、『終電間近のロータリー50台セット』……いずれも目がチカチカするような光景で、ネーミングからして投げやりというか前衛的というか、世間がミニカーに抱くイメージの斜め上をいくものばかりなのだ。
このシリーズはいったいどのような意図で企画されたのだろうか?タカラトミーの広報担当者に話を聞いてみた。
中将タカノリ(以下「中将」):当シリーズを企画された狙いをお聞かせください
担当者:今年はトミカが50周年を迎えるということで、その盛り上がりにタカラトミーモール担当としても一役買いたいという思いで企画しました。それが今回の50台セットです。精巧かつ愛らしいフォルムのトミカたちで構成された、いろいろなテーマや情景のセットで楽しんでいただければ幸いです。
中将:それぞれネーミングやシチュエーションが絶妙ですが、これらはどのような経緯で決定したのでしょうか?
担当者:『どこかの山のツーリング』、『終電間近のロータリー』のように車両がたくさん集まる情景を思い浮かべて企画したものと、『骨格カクカク』のように車両の共通点に着目して企画したものがあり、お客様に楽しんでいただけるよう画像と商品名のインパクトを意識しました。
中将:奇抜に感じてしまいましたが「イメージして楽しむ」という点ではミニカーの原点に忠実なのかもしれませんね……。
当シリーズの反響はいかがでしょうか?
担当者:SNSでの反響も確認しておりますし、実際多くのご注文をいただいており正直驚いています。またご購入くださった皆さんがどのように遊んでくださっているのか、非常に気になります!
中将:僕も気になります(笑)。どのシリーズが特に人気でしょうか?
担当者:今まで展開した中では『サービスエリア50台セット』、『自衛隊50台セット』が人気です。『サービスエリア』は、「うちの車どこに停めたっけ?」と思わせるような多くの車種で構成しました。『自衛隊』は、今年6月にブルーインパルスが都心上空を飛行したことも相まってSNSでも多くの反響をいただきました。
中将:時事ネタにもうまく連動できたんですね。
担当者:また、早々に売り切れとなってしまいましたが、『出初式50台セット』も多くの反響をいただきました。
先ほど名前が出た『終電間近のロータリー50台セット』は哀愁を表現したシリーズなのですが、こちらも発売早々にSNSでの好評をうけて、商品自体もご注目いただいております。今後も展開を予定しており、粛々と準備を進めておりますので、引き続きご注目いただけると嬉しいです!
中将:「哀愁を表現」……!ともあれシリーズはどんどん増殖しているわけですね!今後どのようなネーミングやシチュエーションが登場するのか楽しみです。
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これまでメジャーなものからマイナーなものまで様々な車両のミニカーを世に送り出し、世の車好きから絶大な支持を受けているトミカ。その飽くなき開発精神でこれからも魅力的なミニカーを作り続けていただきたいものだ。