先日、日本テレビ系列で視聴者リクエスト企画として放送された映画はSNSを中心に大いに盛り上がった。一方、映画館ではこんな希望が寄せられる。「テレビで放送されたあの映画、上映しないの?」「昔観た名作観たいな…」、いわゆる上映希望。そんな前に立ちはだかるのが「上映権」だ。
「上映権」は簡単に言うと、映画館などで上映する権利だ。上映権の条件は様々。権利を無視して上映することはもちろん違反だ。そこでお客様との意見交流を定期的に行う神戸のパルシネマしんこうえんの支配人、小山岳志さんに話を聞いた。
やっぱり多い上映希望?
同館での上映作品の基準を聞いた。「99%は上映の可能性がある作品を私が観て、上映を決めています」。上映のラインナップに偏りが出てきませんかと問うと、「当館は2本立てなので、1つは動員が良さそうなものを用意して、もう1本は実験的な映画を採用したラインナップを組むこともあります。常連さんを飽きさせない工夫は常にしてます」と語る。
お客様の感想や要望に合わせ、同館では全国でも珍しい「リクエスト募集中」という画面が幕間に流れる。上映検討中の作品をお客に見せて反応を見るらしい。さらにアンケート・作品リクエストBOXも休憩室に設置。しかし上映決定後には大変な作業が待ち受ける。それは「上映権」探しだ。