長引く外出自粛でコロナ疲れや自粛疲れが募る中、何とかステイホームを盛り上げようと芸能人たちがSNS上でギャグやおにぎりなどをつないでいく“バトンリレー”が人気です。ただ、先日はそのリレーが辛くて「回さないで」とつぶやく“バトン疲れ”に悩む人も…というニュースがありました。
私自身は楽しく拝見していたので、その声に「あ、そっか、困ってしまう人もいるんだ」と「目からウロコ」。良かれと思ってしたことでも、苦手な人もいますものね。世の中のあらゆる事には2面性があって、例えば「優しい」男の人は、裏返せば「優柔不断」だし、「親おもい」も行き過ぎると「マザコン」と言われてしまうことも。芸能界のバトンリレーも、広める自由もある代わりに、「参加しない・やめる」自由もまたあるんですよね。
記事では、日本的な「同調圧力」との指摘もありましたが、確かに「断ったら雰囲気を壊すかも」とか「つなぐのが常識でしょ?」という空気も。昭和の昔、「この手紙を受け取ったら同じ内容の手紙を5人に送らないと不幸になる」という「不幸の手紙」が流行りましたが、手紙なら誰が止めたかは分かりません。でも、SNSなどの公開の場で言われてしまうと逃げ場がない。可視化されてしまう、現代ならではの怖さを感じました。
同調圧力といえば、先日我が家はすき焼きをしたのですが、旦那さんに「おいしい?」と聞いたら「こんなもんちゃう」と。いや、そこは「おいしい」と言うてくれたら良いのに…とか、食後に「食器を洗ってね」とお願いしたら「分かった分かった、後でするわ」…って、今してくれたらシンクで明日用の野菜を洗えるのになあ…とか、つい思ってしまうのですが「これも“家庭内同調圧力”なのかも。自分と違う意見を認めないとダメだな」と思い直しました。
ネット上では昔からその傾向があったとは思いますが、今はコロナ疲れや先行き不安も加わり、異論反論を許さない空気が一層強くなっていると感じます。だから皆、当たり障りのないことしか言わなくなっている。
緊急事態宣言も、多くの人が「6日に解除は無理だろうな」と思ってらっしゃったと思いますが、現実に延長されてしまうと緊張感の喪失やあきらめを感じてしまうのも又、事実。でも、こんな時だからこそ、頑張っておうちにいて、自分と違う意見の人、いろんな「多様性」をちゃんと認める良いチャンスにしたいなと思います。
にしても…。ギャグもおにぎりも私にはとうとうバトンが来なかった。やる気満々だったのに残念(笑)