埼玉県熊谷市で住民6人を殺害したとして強盗殺人などの罪に問われたペルー人、ナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン被告(34)の死刑の可能性がなくなったことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は21日、当サイトの取材に対し、遺族の男性と共にテレビ出演し、一審の死刑を破棄して無期懲役とした二審の東京高裁では言及されなかった「真実」を伝えると明かした。この無期判決に対し、東京高検が上告を断念したことで、死刑は消滅している。
この男性は、2015年9月に妻の加藤美和子さん(41)と小学5年だった長女美咲さん(10)、同2年だった次女春花さん(7)=年齢、学年はいずれも当時=を同被告によって殺害された加藤さん(46)。遺族側代理人で弁護士の高橋正人氏、小川氏と共に、22日夜6時54分から放送されるBS朝日「日曜スクープ」内の「ニュースの核心に迫る!『時事論考』」というコーナーに生出演予定で、死刑を破棄した司法の判断と向き合うという。
小川氏は「被告が当時小学5年生だった娘さんに対し、殺害前に許せない行為をしていたことを、ご遺族の加藤さんの口から改めて伝えると聞いています。死刑判決が出た一審の裁判員裁判では明かされている内容ですが、メディアでは被害者、ご遺族に配慮し報道を控えていたもの。又、高裁ではそのことに関しては一切触れられなかった事実です」と説明した。
その事実は立証されないままで、今後も、死刑判決になることはないが、それでも伝えようとする遺族の行動について、小川氏は「その事実を明らかにしたいという、父親としての強い意志の表れだと思います」と、妻と2人の娘の命を奪われた加藤さんの思いを代弁した。
被告側は心神喪失による無罪を主張して上告しており、無期懲役以下の判決か無罪の可能性がある。そんな中、番組で、どのような事実が明かされるのか、注目される。