レジ袋有料化控えエコバッグ戦国時代到来 形、素材、デザイン…百花繚乱の様相

黒川 裕生 黒川 裕生

プラスチックごみ削減の一環として、スーパーやコンビニで配られるプラスチック製レジ袋が2020年7月から有料化されるのを受け、エコバッグ市場が活況を呈している。もはや布製のシンプルなバッグにとどまらず、買い物かごに設置してそのまま中身を移し替えずに持ち帰れるものや、コンビニ弁当用にマチを大きく取ったタイプなど、多種多様な商品が相次いで登場。小売店の中には、エコバッグ売り場を大きく拡充するところも出てきた。

東急ハンズ梅田店も、特設コーナーをつくってエコバッグをプッシュ。売り場担当の髙橋亜里沙さんは「点数も売り上げも目に見えて増えてきました」と話す。同店では9月からエコバッグ売り場を広げ、扱う点数も大幅に増やしたという。

最近特に注目が高まっているのが、買い物かごに設置できる比較的大きめのタイプだ。「エコバッグは1000円前後のコンパクトなタイプが主流なのに対して、こちらは3000~4000円台。大きさもかさばるので、なかなか売れなかったのですが、10月の消費税増税を控えた9月頃から急激に売れるようになりました」と髙橋さん。「レジカゴリュック」を商標登録して商品開発に力を入れる通販大手フェリシモは、2016年からこのタイプを扱っており、今年9月までに16万個が売れたという。担当者は「毎日のお買い物だけでなく、通勤やジム通い、キャンプなどのレジャーでも活躍してくれる」とPRする。

髙橋さんによると、エコバッグ自体も多様化し、生地やデザインはもちろん、リュックや斜め掛け、サコッシュなど、形状も多岐にわたるように。両端を引っ張ると簡単に帯状になるのでたたみやすいタイプは、和風のデザインも相まって、海外からの旅行者にお土産として大人気。市場にはドリンクのテイクアウト用カップホルダー(※同店での取り扱いなし)、鍵や財布が入るファスナー付きのものも登場するなど、使い方の幅、商品の種類も大きな広がりを見せている。

世はまさにエコバッグ戦国時代。売り場をのぞいてみると、その進化に皆さんも驚くかもしれません。

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