ミシュランガイドの季節がやってきた…憧れの高級店から庶民的な値段のお店も一挙紹介

山本 智行 山本 智行

 「二つ星」で注目されたのは一つ星から評価を上げた京都市内の「新門前 米村」だった。というのも29店ある京都の二つ星以上の中で唯一、日本料理ではなくイノベーティブ部門として初めて掲載されたからだ。関係者によれば「和洋の良さを生かした独創的、革新的な料理」とのこと。また「一つ星」として新たに掲載された大阪市内の「Hatsu」もデンマークで学んだシェフによるイノベーティブ料理。こちらも一度味わってみる価値はありそうだ。

 さて、ここからは食いしん坊にとって待ちに待った「ビブグルマン」へ進む。6000円以下で良質な食事ができる店ということで、がんばれば手が届く範囲。なかには庶民的な値段の店がたくさんある。まず京都からビブグルマンにインド料理・カレーのカテゴリーではじめて掲載された「インド食堂 タルカ」と名物京鴨カレーの「カレープラント」を推奨。ラーメンのくくりでは異色のコース料理が楽しめる「ルセル」と出汁に鹿の骨や鯛の頭を使う「拳ラーメン」を取り上げておく。

 大阪からは、おでんの「由堂」と川西から引っ越してきた豆腐と湯葉の店「四季喰
のむら」やカレー「Soma」、ラーメン「うえまち」「麦と麺助」がおすすめ。あとピッツァ「ピッツェリア・ダ・ティグレ」、穴子料理の「北浜あなごや」も加えておく。実際に「うえまち」にはよく通うが、売り切れ次第閉店となるので要注意を。

 憧れはやはり、伝統と格式からいっても「吉兆 嵐山本店」だろう。代表の徳岡邦夫さんは11年連続三つ星に満足することなく「2020年の東京五輪、2025年の万博があり、日本料理、日本文化を広めるチャンス」と広い視野の持ち主だった。チラッと値段表をみると昼夜とも最高10万円。思わず尻込みしそうになったが、こちらの気配を察し祇園の「Hana吉兆」を推奨してくれた。親子丼もあるそうで、まずはここからステップアップしよう。

 ガイド本は12日発売。価格は税別で3180円。

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