人間関係ならぬ、猫カフェの猫関係に悩んでいたオレオくん…新しい家庭で楽しい毎日!

渡辺 陽 渡辺 陽

動物愛護センターから引き出されて猫カフェに来たオレオくん。猫に興味はあるのだが、なかなか上手に遊べず、距離感がうまくつかめないため、いつも他の猫の様子を伺いながら暮らしていた。しかし、譲渡後は、目に力が宿ってきた。

先代の猫を亡くして

2019年3月、愛知県に住む羽田野さんは、飼い猫を病気で亡くした。その頃から、猫カフェで保護猫を譲渡しているという話は聞いていたが、すぐに次の猫を迎える。3カ月ほど経った頃、やはり猫のいない生活は寂しいと思い、新しい猫を迎えることにしたという。

羽田野さんは、同じ飼うなら殺処分になってしまう子や行き場のない子を救いたいと思い、近くのカフェに行ってみた。

愛知県にある「ねおまるけ」さんという猫カフェは、古民家をリノベーションした、畳の部屋や縁側のあるところだ。主に、動物愛護センターから引き出した猫を譲渡していて、10数匹の猫が暮らしている。羽田野さんは、ねおまるけさんのオーナーに、多頭飼育崩壊や近親交配の末に動物愛護センターに来た猫の話を聞き、力になりたいと思ったという。

猫カフェで生きていくのも大変

ねおまるけさんから譲渡してもらった猫は、オレオくんというのだが、オレオくんに会って、すぐに決めたわけではなかった。足元のあたりをうろついていたオレオくんは、黒い毛がきれいで、背中の白い毛が印象に残った。高齢者が多頭飼育した挙句、面倒を見切れなくなって手放した子だった。

「身体が大きくて、手足が長いので、クロヒョウのようだと思いました」

羽田野さんは、他の猫とも触れ合いながら、何度がねおまるけさんに通った。オレオくんは、他の猫と仲良くしたいが、距離感がうまくつかめない子だった。遊ぼうと言いに行くが、近寄り過ぎてケンカになってしまったり、嫌がられてしゅんと落ち込んだり、ケンカになって噛みついたりした。なかにはオレオくんがいると、キャットウォークから降りてこられない猫もいた。オレオくん自身も、いつも周囲の様子を気にしているようなところがあった。

「一匹オオカミのような子でした。猫カフェにいても大変なんだなと思いました」

羽田野さんは、「人間とオレオくん、1対1ならうまくいくかもしれない」と思った。他の子も検討しながらオレオくんと触れ合ううちに、リラックスしている時になでたり、猫じゃらしで遊んだりすることができるようになった。あまり人に近寄ってくる子ではなかったが、だんだん距離が近づいてきた。

譲渡後、目に力が宿ったオレオくん

羽田野さんは、4回くらいねおまるけさんに行き、オレオくんを譲渡してもらうことにした。「その後、お店のシステムで3回通わなければいけなくて、いろいろ相談に乗ってもらいながら、オレオを飼うための準備をしました」

2019年7月、ねおまるけさんのスタッフがオレオくんを家に連れてきてくれた。その日を誕生日にしたので、オレオくんは3歳になった。出発する時、オレオくんをケージに入れるのに時間がかかるかもしれないと言われたが、オレオくんは自らケージに入ったそうだ。

ケージから出すと、オレオくんはすぐにベッドの下に隠れてしまった。ごはんも食べず、トイレもせず、ずっとベッドの下に隠れていた。翌日には、姿を見せてごはんを食べ、水を飲んだ。

「私に甘えてきて、ごはんと水を要求してきたんですよ。3日目には、ソファやテーブルの上にごろんと寝転がっていました。トライアルは1週間だったのですが、すっかり家になれてしまいました」

ひざの上に乗ったり、抱っこされるのは、あまり好きではないが、ソファに座っていると横にいたり、ベッドに入ると一緒に眠る。

猫カフェにいる時とは様子が変わり、オレオくんは遊ぶことが大好き、猫じゃらしで10分くらい遊んでも平気だ。毎日が楽しくて、目がキラキラしている。

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