猫を飼うのは初めてだった柴田さん。飼うなら保護猫を飼おうと思ったが、まずは、保護猫カフェに通って、実際に猫と触れ合ってみることから始めてみた。数カ月通ううちに、運命の猫たちと出会う。
保護猫を飼おう
愛知県に住む柴田さんは、昔から動物が好きだったので、いつか犬や猫と暮らしたいと思っていた。犬は子供の頃に飼ったことがあったが、今の生活サイクルでは十分運動させるのが難しかった。すぐに猫を飼おうと思っていたわけではないが、ネットで譲渡サイトや保健所のホームページを眺めているうちに保護猫のことを知り、飼うなら保護猫にしようと思っていた。
「でも、本当に一緒に暮らしていけるのか、不安もありました。保護猫については、人になれていない、咬まれるかもしれない、衛生的じゃないなど、マイナスイメージのアンケート結果もありましたし、まずは、直接保護猫に触れ合ってみようと思い、保護猫カフェに行ってみたんです」
猫カフェで出会った可愛い姉妹猫
同じ保護猫でもみんな性格が違っていて、なでられると気持ちいい場所も違えば、お尻をポンポンと叩かれるのが好きな子もいた。
「それぞれの個性が見えてきました」
みんな可愛かったが、「この子を迎えたい」と思ったのは、ミーちゃんとケイちゃんだけだったという。
ミーちゃん、ケイちゃんと出会ったのは、2018年10月のこと。お客さんともよく遊ぶし、姉妹で仲が良くて可愛かった。生後半年くらいだったが、初めて飼うにはあまり小さな子猫より1歳くらいの落ち着いた子もいいと思っていたので、ちょうどよかった。
「すぐに里親が決まってしまうかもしれないと思う一方、本当に暮らしていけるのかという不安もあり、さらに、主人が猫アレルギーだということが分かったんです」
なんでも譲り合う2匹
ご主人の猫アレルギーは数軒の猫カフェを回っていて分かった。くしゃみや鼻水が出る店もあれば、出ない店もあり、ある保護団体の人から、猫カフェと家庭では環境が違うので、飼ってみないと分からないと言われた。
ミーちゃん、ケイちゃんの保護団体にはトライアル制度がなかったが、快く相談に乗ってくれた。いったん正式譲渡してもらい、1~2週間暮らしてみて、だめだったら連絡をくださいということになった。
2018年11月、柴田さんは、ミーちゃんとケイちゃんを家に迎える決心をした。猫の部屋にエアコンを設置したり、クッションフロアにしたり、ケージを用意したりした。
「バタバタしましたが、一緒に暮らせると思うと準備も楽しかったですね」
猫アレルギーの症状が出ないよう、一室を猫の部屋にして、リビングには出入りできるようにした。寝室には入れず、そうじをこまめにしている。いまのところ症状は出ていないという。
柴田家に来た時、ミーちゃん、ケイちゃんは生後8カ月くらい。カフェにいる時は人懐っこかったのに、いざ家に来ると、翌日までごはんにも水にも手をつけなかった。3日目くらいからは元気に走り回るようになったという。
ミーちゃん、ケイちゃんは、ケンカをすることがない。なんでも譲り合う。柴田さんとも順番に遊ぶ。ミーちゃんは猫じゃらし、ケイちゃんはボールと紐が大好き。猫じゃらしを振るのはご主人の方が得意という。寝る時は、ハンモックや猫用ベッドなど、お気に入りの場所でくつろいでいる。