愛知県の佐々木さんが初めて迎えた子猫の獅子丸ちゃんはFIPという病気ですぐに天国に旅立ってしまった。次に迎える子猫は、力強くたくましい子がいいと思っていた。シェルターに行って出会った子猫は、弱っていたところを保護された子だったが、その後病気知らずの元気いっぱいの猫に成長した。
模様が刺青のような子猫
2016年の夏に2匹の子猫を迎えた佐々木さん。獅子丸ちゃんという女の子は、譲渡されたその日のうちに具合が悪くなり、シェルターに戻すと4日後にFIPで息絶えてしまった。たった1匹残された雨くん。佐々木さんは、どうしても兄弟のような猫をみつけてあげたくて、愛知県の花の木シェルターに足を運んだ。花の木シェルターでは、動物愛護センターから猫たちを引き出して譲渡しているところで、雨くんもここの出身だ。
佐々木さんは、獅子丸ちゃんをすぐに亡くしたので、力強い子がいいと思っていた。いろんな子猫がいたが、ちくわくんには生命力を感じた。身体はとても小さかったが、模様がまるで刺青のようで強そうに見えた。眼の色はグレーで、たれ目だったのが可愛かったそうだ。
息も絶え絶えだったが元気な猫に
ちくわくんはシェルターに来たばかりで、息も絶え絶えという感じだったが、やっと回復してきたところだった。ワクチンも一度しか接種しておらず、便にまみれていたという。ウイルス検査も終わっていなかったが、それでもいいなら譲渡してもいいと言われたそうだ。佐々木さんは、2日後に再びちくわくんに会いに行き、譲渡してもらうことにした。8月下旬のことだった。
ちくわくんは推定生後1カ月半。縞模様がちくわのようだったので、名前はちくわくんにした。シェルターにいた時は、体力的にシャンプーできるような状態でなかったので、まだ臭かった。その臭い身体を雨くんはずっと舐めて、グルーミングしてあげた。
ちくわくんは、食欲旺盛で、雨くんのごはんも食べてしまうような子だった。「ごはん、ごはん」とずっと鳴いていた。一度も風邪もひかず、下痢もしない元気な猫だったという。