韓国ではワサビが放送禁止!? 日本語“言葉狩り”も…日本風居酒屋経営する韓国人夫婦の願い

山本 智行 山本 智行

 「最近は本当に暇ですよ。お客さん、少なくなった。半分ぐらい。売り上げも半分。大変です。この街は朝まで眠らない街だからお客さんがいれば、6時から1時か2時まで、場合によってはもっと遅くまでやっていましたが、最近は早めに閉めることも多い。その分、よく寝れてます」

 主人のカンさんは、つい1週間ほど前、初めて大阪に行ったとか。「炉端と串カツが気に入りました。串カツのソースが甘くておいしかった。大阪の人は親切でいい人ばかり。また大阪に行きたい」とチョさんが通訳してくれた。

 束の間の交流でホッとしたが、現状は気になることが多い。ソウルの友人は「以前なら職場で今度、日本のどこに行こう、と話してましたが、いまは話せる雰囲気ではない」と同調圧力を感じるという。韓流好きの大阪のおばちゃんからは、信じられない話も聞いた。

 韓国で観ていたテレビの料理番組で料理人が「ワサビ」と口にしたところ、アシスタントが気を使い、2度目に「ワサビ」と言おうとしたときに「コチュネンギ」と古い韓国語をかぶせたというのだ。まさかの言葉狩り。

 「いまの若い人はほとんど知らない言葉。そんなことまで規制していたら会話が成り立たないですよ」

 日に日に悪化する日韓関係。一体、どこまで行ってしまうのか。それぞれの事情はあるけれど、不買運動ではほとんどの人が報われない。

 「1日も早く仲良くなることを願ってます」。救いはチョさんの明るさ。「とんぼ」夫婦の幸せはいつかきっと訪れるはずだ。

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