話題作に続々出演の堀田真由、モチベーションは傷心救った人との再会

石井 隼人 石井 隼人

朝ドラ『わろてんか』でヒロインの妹を演じ、一躍注目を浴びた若手女優・堀田真由(21)。『チア☆ダン』『3年A組-今から皆さんは、人質です-』と話題作に起用され、今年はスタンフォード監獄実験をベースにした主演作『プリズン13』(8月30日)を含む6本の映画に出演している。女優生活は5年目に突入。とある人物との再会をモチベーションに、演技の仕事に向き合う日々だ。

転機は滋賀県の「田んぼしかない自然の中で育ったので、東京で芸能活動ができるなんて思っていなかった」中学時代に訪れる。幼少期からクラシックバレエを習い、バトントワリングで有名な高校に進学することが夢だった。ところが「受験することができず、人生初の挫折を経験しました」と回想する。

過ぎていくのは、何もやる気の起きない傷心の時間。それでも進路を決めなければいけない。目にしたのは映画『ソロモンの偽証』の主人公を決める大規模オーディションの知らせ。「その募集を見たのが大晦日。突然ビビビッときた気がして、通るか通らないかわからないけれど、これ送ろうと。ほかの人がしない様な事をして自分の中での一つの切り替えになればと思った」。それが現在の道に繋がるとは。

書類審査通過の知らせが届いたのは、志望校とは別の高校の受験当日。「なにか縁を感じることばかりで、漠然と『これいけるかもしれない…』というものを感じた」と淡い期待を抱いた。2次審査を経て、ファイナリスト5名の中に名を連ねた。しかし現実はシビア。「約1週間の合宿オーディションにはテレビを通して知っている同世代の方々もいたりして、私がくるような世界ではなかったと思い知らされた」。結果は落選となり、滋賀で普通の女子高生に戻ることに。

そんな折、堀田の人生を変える一本の電話がかかってくる。「地元に帰ってきたときに、オーディションで出会ったスタッフの方から連絡をいただきました。『堀田はこの世界に戻ってくるはずだから、信じて待っている』と。それが凄く嬉しくて。真剣に挑戦しようと心に決めました。あの電話がなければ、今の自分はないと思います」。

電話をくれたスタッフとはまだ再会していないが「色々な撮影現場でその方のお名前はお聞きするので、女優としていつか必ずお会いしたい。撮影現場で『あれ!?あのときのオーディションにいた子!?』となるのが理想です」とその時を心待ちにしている。

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