田舎の景観をぶち壊す怒涛の貼り紙攻勢…道の駅「命懸けでやっている」と主張

黒川 裕生 黒川 裕生

 「確かに苦情も来ています。雰囲気と合わへんぞ、とか、雰囲気ぶち壊しやぞ、とか。でもこっちも命懸けてやってるんで。一歩も譲れません。こんなにもわかりやすく情熱が伝わるツールはありませんからね」

 -(なんてきれいな目をしているんだ…)とはいえ、さすがに多すぎでは。

 「今ざっと数えてみたら57枚ありました。貼り紙は情熱が伝わりやすいですし、とにかく余白を埋めたいんですよ。壁だけでは足りず、掲示スペースも増設しました」

 -何を言っているのですか。

 「特に注目してほしいのはトイレです。とにかくうちのトイレを使ってほしい!こんなにもトイレを推している道の駅がほかにありますか?この情熱が少しずつ実を結び、今やトイレはうちのドル箱に成長しました。食堂や売店と比べてもぶっちぎりで一番利用が多い場所、それがトイレです」

 -とても素晴らしい姿勢ですね。

 「それから、『キャンプ可』の貼り紙も見てもらえましたか?意外と知られていないんですが、うちはキャンパーも大歓迎。これを貼ると、もっと人が来るのではないか。そんな予感があります。そろそろ切ってもいいですか?今日はテレビの取材が入ってるんですよ」

 -お忙しそうですね。

 「我が香美町は『ワールドマスターズゲームズ2021関西』のオリエンテーリング競技の会場になっています。これからますます忙しくなりますし、貼り紙などで競技のお知らせもどんどんしていくことになると思います。また季節もの、例えば『アイスクリームを買え』という感じの貼り紙も展開します。とにかく集客!集客!ですよ。そのためには手段は選びません」

 -さようなら。(まいどなニュース・黒川裕生)

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