飯森容疑者が拳銃強奪の後で大阪で起こそうとした“何か”…小川泰平氏が指摘

小川 泰平 小川 泰平
警察官が刺され拳銃が奪われた千里山交番(左)周辺を調べる捜査員=16日、大阪府吹田市(提供・共同通信社)
警察官が刺され拳銃が奪われた千里山交番(左)周辺を調べる捜査員=16日、大阪府吹田市(提供・共同通信社)

 大阪府吹田市の千里山交番で古瀬鈴之佑巡査(26)を刃物で刺して拳銃を奪った強盗殺人未遂容疑で逮捕された、東京在住の飯森裕次郎容疑者(33)の動機について、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は18日、デイリースポーツの取材に対し、出身地の大阪で“何か”を起こそうと考えていた可能性を指摘した。

 飯森容疑者は「空き巣が入った」と虚偽の通報をし、交番にいた3人の警察官のうち2人が外に出た後、古瀬巡査を襲った。

 小川氏は「街中でのケンカでは交番から3人が現場に出向くが、空き巣などの場合、1人は交番に残していくこともある。古瀬巡査は鑑識作業の準備をし、遅れて出動するところを狙われた。容疑者は交番に1人が残っていることを想定して襲撃した計画性が感じられる」と分析。古瀬巡査が着用した防刃チョッキについては「正面を向いて対峙することを想定して前部に鉄板が入っているが、その隙間となる横脇や首の脇を狙われたのではないか」と推測した。

 逮捕時、容疑者はベンチ下にビニール袋に入れた拳銃を置いていたが、同氏は「すぐ使うためでなく、何か特別なことのために、特別なものとして隠していたことも考えられる。犯行の動機は拳銃強奪だったとしても、それは手段であり、その先に何かがあり、何かを起こすつもりだった可能性が高いと思われるが、本当の動機は不明」とし、今後の捜査での解明が待たれる。

 同容疑者が大阪・吹田市で過ごした時代の友人に今年2月頃から「同窓会を開きたい」などと住所を聞いていたという証言にも注目。小川氏は「東京から地元の大阪に出向いて拳銃を強奪したことから、逆恨みも含めて、昔、何かがあった場所で“こと”を起こそうとした可能性も考えられる。影響されたかどうかは分からないが、同窓会の会場でそういうことを起こす場面が最近のテレビドラマであった」と指摘した。

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