-ちなみに、心理的な「事故」はどう評価されるのでしょう。
「協会の査定基準は、車の状態のみを評価しているので、心理的な要素について加減点の項目はありません」
-でも、これまでにどんな扱いを受けた車だったのかとか、気になりませんか…。
「もしかしたら、水につかったり、火災を起こしたような車であれば、心理的に抵抗感を感じる方がいたりするとも思うのですが、そのような場合でも、協会の査定基準としては、機能面のみを評価することになりますね」
◇ ◇
…査定基準に、心理的な項目がない以上、実際の金額の増減は直接事情を知る販売業者の意向によるのかもしれません。そこで、あらためて高級車や外車の中古販売を行う関西の関係者に聞くと、意外な答えが…。
「芸能人やスポーツ選手など、有名人が車を売却される場合、事務所が販売するのが一般的です。別の名義になっていることもありますし、芸能人が乗っていた車かとか、不倫に使われた車かどうかなんて、分からないと思います」
-ええっ!ということは、こんなに話題になった車でも、普通の車と変わらぬ価格で買い取られたり、転売されていくということですか?
「黒い大型の4WDなんて、何百何千台と取引されているのですから。見た目に異常がなければ、どういう経緯の車なのかなんて、ばれませんよ」
-言われてみれば、確かに…。しかし、これまで中古販売をされてきて、とんでもないケースなどありませんでしたか?
「販売店によっては、車を持っていたご本人の承諾をとって、『有名人の◯◯さんが乗っていた車』として売ることもありますよ。でも、そうでなければ、守秘義務がありますから。お客様のことはお答えできませんね」
-…あ、失礼しました…。
◇ ◇
というわけで、原田さーん! これまでにいろいろとたたかれてきたと思いますけど、愛車の買い替えに限っては、金額的にたたかれる懸念は少ないことが分かりました。もうすでに手続きされているかもしれませんが…。