吉行和子 当初は女優ではなく、衣装係志望だった…83歳の今「まだまだ道半ば」

石井 隼人 石井 隼人
LINEスタンプについて、「入れなければ気が済まないので沢山もっています」と話す吉行和子
LINEスタンプについて、「入れなければ気が済まないので沢山もっています」と話す吉行和子

 役者業は求められて初めて成立する仕事。「ある人から『芝居は下手だけれど、人間的にはなかなかいい』と言われたことがある。そういう意味では人の出会いに恵まれていたのかも」と笑う。その一方で鈍感力も強いそうで「B型なので人の言うことが気にならない!相手に気を使わないからストレスもない。私は演技が下手だなぁと思うことばかりだけど、必要以上に落ち込まない。その結果は神頼み」とサバサバしている。

 加齢とともに肉体の衰えも感じているが、ストイックになり過ぎないのがちょうどいい。「歩けなくなったら役者はできないから、歩くことを意識しているけれど、かといってジムに通うわけでもない。近所で一番遠いコンビニに行く程度。あとはデパートを2時間くらいウロウロするだけ」と無理しない生活スタイルをキープ。外出先でもほとんど変装せず「バスにも乗るし、地下鉄にも乗る。誰も私になんか気づきません。鈍感力と溶け込み力で半世紀以上やってきました。でも友人の冨士真奈美と歩くと必ず気づかれる。あの人は派手だからねぇ」とどこまでもナチュラルだ。

 ただし好奇心の面では平均的80歳代を上回っていると自負。パソコンやSNSはできないが、面白そうと始めたLINE歴は約4年。こだわりもあって「スタンプは入れなければ気が済まないので沢山もっています。その時のやり取りに適したものを使う」と感性は若い。令和元年5月18日に主演映画『雪子さんの足音』が公開された。新時代も心境は変わらずで「誰かが私に役をくだされば、それにしっかりと応えられるようにセリフを覚えて、歩くようにする。それが将来の希望」と生涯現役宣言。これからも様々なキャラクターを演じ分けていく。

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