主演映画『月極オトコトモダチ』が6月8日から公開される、女優の徳永えり(31)。31歳の誕生日も迎え、主演映画も公開されるハッピーぶり。取材部屋に入ってきた徳永の喜色満面は人生充実のたまものかと思いきや、実は根っからの明るい関西人気質。その素顔は「新喜劇の皆さんが私のヒーロー!」と吉本新喜劇をリスペクトする、綺麗なオモロイ大阪出身のお姉さんだった。
ド新婚だが「特に何も変わらず(笑)。こんなものなのかぁくらい。誕生日が5月9日なので結婚と誕生日をダブルで皆さんに祝ってもらい、一生に一回のことだと感謝。皆さんの祝福で結婚した実感を得ています」。ファンや友人、仕事仲間の祝福に恩を感じている。
その祝福の席で、吉本新喜劇出身の島田珠代と初対面したのは、もしかしたら旦那様と出会ったとき以上の興奮があったかもしれない。「幼少期から学生時代まで、大阪で暮らしていたときは吉本新喜劇のテレビ放送に合わせて家に帰るくらいの新喜劇ファン。カップ焼きそばを食べながら放送を見るというのが当時の私の日常でした」と振り返る。
そんなお笑い生育環境もあり「小学校時代は、新喜劇の座長だった内場勝則さんと結婚するものだと思い込んでいました。中学に上がると『Matthew’s Best Hit TV』の藤井隆さんがスーパースター。毎週欠かさずチェックしてクラスの女子たちと盛り上がっていた」と懐かしそう。現在も「新喜劇の皆さんが私のヒーロー!」と熱い想いにブレはない。
その吉本新喜劇イズムは女優業にも大いに役立っている。吉本興業の創設者をテーマにした朝ドラ『わろてんか』では、演技派・濱田岳を相手に夫婦漫才のようなラリーを見せた。「関西人として日々の生活に新喜劇があったからこそ、その下地を朝ドラに活かすことができた。東京出身の濱田さんに対して『新喜劇で学んだ間合いだけは負けないぞ!』という謎の意気込みがありました」。
『わろてんか』では吉本新喜劇出身芸人とも共演。「私が一番好きなネタは内場さんが『い~っ!』と驚くと、周囲にそれが伝染するという鉄板ネタ。小学生のときに皆でやっていたので、そんな方のことを芝居で間近に見ることができたのは嬉しかった。この仕事を続けていて良かったなぁと思った」と好きを仕事に、夢を叶えている。
30代に突入し、新しい道が開けた感覚。「今回の『月極オトコトモダチ』もそうですが、恋愛ものが全然なかった私が30歳を超えて恋愛ものを沢山やらせてもらえるようになった。今後自分には何が出来るのか?それを探してワクワクする自分がいる。もっと色々な表現ができるのではないかと、これからの自分を自分がすごく楽しみにしているんです」。その笑顔は自信に満ち溢れている。