店頭で採寸、気に入ればサイトで購入、新時代のオーダースーツを体験

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 店頭で採寸し、気に入ればサイトで購入。そんなオーダースーツ専門店「FABRIC TOKYO 大阪梅田」(大阪市北区)が、大阪の商業施設「阪急三番街」に4月20日初出店。そのサービスを編集部記者が体験した。

 店舗でおこなわれるのは、採寸と聞き取り調査。それをもとにコーディネーターが約500種類の中から生地を選び、体型にあったスーツの型を提案してくれ、約4万円からオーダーできる。オーダーメイドのスーツといえば、服好きがこだわりを実現するためのもの、というイメージがあるが、東京ですでに4店舗を展開する同店では、初めてスーツを購入する利用客も多いという。スーツ初心者も躊躇することなく利用できる、新しいスーツオーダーサービスとはどのようなものだろうか?

「オーダーメイド」は、体型の悩みの解決や、こだわりを実現してくれるもの。そんな「自分だけの一着」の醍醐味を味わうために、解決してほしい悩みをチェックして店に向かった。それは、「1スーツについて全く知識がない 2下半身が太いので、細身のスーツが入らない 3スーツを着る機会が少ないため、どんなものを買えばいいのかわからない」の3つ。予約して来店すると、店頭スタッフの聞き取りからスーツ作りがスタートする。

 ──そもそも、オーダースーツに関する知識がほとんどないんですが…。

「そういうお客さまもいらっしゃいますよ。スタッフが時間をかけてヒアリングしますので大丈夫。編集のお仕事でしたら、普段は外で動き回ることが多いですか? それともデスクワーク?」(大阪店店長・石井さん)

 ──どちらもありますね。職場ではいつも動きやすいラフなスタイルなので、スーツを着る機会が少なくて…、でも格好良いスーツには憧れがあります。

「でしたら、ハレの日のための特別な一着を作ってみてはいかがでしょう? 友人の結婚式などで、着ているものを通してお祝いの気持ちを表現するのも楽しいですよ」

 そう話すと、光沢感のある生地サンプルを3種類ほど見せてくれた。さっそく、憧れのオーダースーツに一歩近づく。

 ──あ、あと下半身が太いんです。既製品だと細身のスーツが入らなくて。

「オーダーですから、ある程度は補正ができます。下半身も窮屈さを感じない程度に細く見えるように、それに合わせて上半身も補正しましょう」

 2つめの悩みにもスムーズに対応してくれる。さらに採寸を続けると、自分では気づかないパーツについても指摘が入った。

「腕が長いですね、それから、肩が前に丸まっているのでシワができやすいです」

 こうして瞬く間に自分だけのスーツができあがっていく。この間、記者がしたのは生活スタイルや体型についての質問に答えるだけだった。スーツの知識不足も気にならないまま、採寸がほぼ完了。あとは後ほど、サイトで購入するだけだ。

 この「後でECサイトで購入する」というところが、同店の一番の特徴。採寸したデータは全てクラウド上に保存されているため、生地やカラーも変更可能。刺繍やボタンの数、襟の太さなども後から自由にカスタマイズできる。

 お店のスタッフとスーツ談義を交わしたいという人よりは、初心者や体型の悩みがある人におすすめ。伝統や歴史のある高級な生地よりも「通気性が良い」「ストレッチが効く」「耐久性抜群」「ケアが簡単」など、機能的なオリジナル生地が豊富なため、いろんな場面での働き方にフィットするスーツが見つかるはずだ。

 イージーオーダーとフルオーダーのちょうど中間となるオーダーシステムで、同店の約4万円〜8万円前後という価格帯は決して高くはない。リアル店舗で実物をチェックして、後でサイトで購入する、という買い物のスタイルは、若い世代にとって当たり前になりつつある。そして、既製品だけでなく「オーダー」したアイテムをサイトから購入する、そんな時代がもう来ている。

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